「主軸と思われていた選手が出ていくチーム」横浜FMに勝ってなお危機感を強める城福監督の真意とは?【東京V】

2025年08月10日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

なぜ途中出場の白井を90分に下げたのか

横浜FMに勝利も「課題」を口にした城福監督。写真:滝川敏之

 2025年8月9日、16位の東京ヴェルディが同じく下位に沈む横浜F・マリノスに1−0と勝利。「相手に合わせるな」と城福浩監督が試合前に指示したとおり、ホームチームは前からプレスをかけてテンポの早いゲームに持ち込むと、狙いを持った攻撃(サイドアタック)から谷口栄斗の決勝弾で勝点3を掴んだのだ。

 しかし、試合後の城福監督に笑顔はなかった。抱いているのはむしろ危機感で、それは次のコメントからも分かる。

「来てくれた選手が全員シーズン最後までいるとは限らないチームなので、大事なのは成長です。途中から出場した選手がどれだけやれたか、もっと高いレベルを要求しないといけない」

 実際、東京Vは7月下旬から8月上旬にかけて翁長聖がV・ファーレン長崎、木村勇大が名古屋グランパス、さらに綱島悠斗がロイヤル・アントワープ(ベルギー)に移籍と貴重な戦力を失っている。いつ誰が抜けるか分からない状況でJ1リーグを戦い抜くには"総合力"が不可欠で、だからこそ途中出場の選手の出来が鍵を握ると、城福監督は主張したいのだ。
 
 68分に投入した白井亮丞を90分に下げたのも意図的なものだった。

「白井亮丞が"イン""アウト"したのは、象徴的なことです。彼だけの問題ではありませんが、リードした状況でピッチに入った選手がどんな守備をしたのかと。彼らが成長しないとこのチームは持ちません。主軸と思われていた選手が出ていくチームなので。彼らにもっと厳しく、もっと高いハードルを与えて乗り越えてもらわないと、ヴェルディが勝点3を獲り続けるのは難しいです。ですので、今日は勝ったあとは思えない声がけを選手たちにしました」

 今回1−0で勝ったから良かったでは済まされないと、城福監督は強い口調で言った。

「高いものを要求してこそJ1に残れると思います」

 成長こそが東京Vを支える原動力になる。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

【画像】美女がずらり!! 真野恵里菜、平愛梨、高梨臨…新旧日本代表を支える"モデル&タレント妻たち"を一挙紹介!

【画像】長澤まさみ、広瀬すず、今田美桜らを抑えての1位は? サカダイ選手名鑑で集計!「Jリーガーが好きな女性タレントランキング」TOP20を一挙紹介 

「もうどこかに行ってくれ」「J1リーグでは規格外」"無双状態"のストライカーが森保ジャパンにさらなる刺激をもたらすか
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事