大学3年生の時に一番の転機が訪れる
川崎内定が決まった持山。向島スカウトは「ここ最近でもいないタイプのアタッカー」と評する。写真:安藤隆人
中央大のエースストライカー持山匡佑の来季からの川崎フロンターレ加入内定が発表された。
持山の武器はずば抜けたシュートセンスとゴール前での引き出しの多さにある。静岡学園高時代からその能力は光っていた。180センチのサイズを持ち、最前線で常にゴールを狙えるポジションを取り、ボールが来たら巧みなファーストタッチと加速力を発揮してスペースに飛び込んでいく。
シュートエリアも広く、ドリブルシュートからミドルシュートまで精度も威力も十分。高校3年時にはプリンスリーグ東海で11ゴール、夏のインターハイでは4ゴールを叩き出してチームのベスト4入りに貢献するなど、ポイントゲッターとして躍動した。
だが、一方でプレー範囲が狭く、特に守備面では課題を残していた。当時から持山に注目していた向島建氏(川崎の強化部スカウト担当部長)も、「センターフォワードとして身体能力、両足のシュートと素材的なところはかなり魅力的だった」と評しながらも、気にはなっていたようだ。
高校3年時の選手権予選前には、左足の中足骨を疲労骨折して離脱すると、復帰して迎えた選手権本戦では、離脱中に台頭してきたFW松永颯汰(流通経済大)に1トップのレギュラーを奪われた。
「本当に悔しい大会でした。でも、この経験があったからこそ、大学でもっと成長しようと思えた。高校までは正直、得点にこだわる一方で、周りがボールを繋いだり、ラストパスをくれたからこそ、ゴールを決めることができた。でも、それだけでは上には行けないと思いました」
意を決して中央大に進むと、運動量が明らかに増えていくなかで、一番の転機が大学3年生の時に訪れた。FWからトップ下やインサイドハーフにポジションを移したことで、求められることが格段に増した。
「このポジションは、自分がアシストやゴールまでの流れの中に関わらないといけない。高校の時は得点にこだわる選手で、前を向いて仕掛けていくより、クロスに飛び込んで決めるタイプの選手だった。でも、このポジションは幅広く動いてボールを受けないといけないですし、そのうえでフィニッシュもやらないといけない。やるべきことは多いですが、将来的にこのポジションをやることがプラスになると思いました」
持山の武器はずば抜けたシュートセンスとゴール前での引き出しの多さにある。静岡学園高時代からその能力は光っていた。180センチのサイズを持ち、最前線で常にゴールを狙えるポジションを取り、ボールが来たら巧みなファーストタッチと加速力を発揮してスペースに飛び込んでいく。
シュートエリアも広く、ドリブルシュートからミドルシュートまで精度も威力も十分。高校3年時にはプリンスリーグ東海で11ゴール、夏のインターハイでは4ゴールを叩き出してチームのベスト4入りに貢献するなど、ポイントゲッターとして躍動した。
だが、一方でプレー範囲が狭く、特に守備面では課題を残していた。当時から持山に注目していた向島建氏(川崎の強化部スカウト担当部長)も、「センターフォワードとして身体能力、両足のシュートと素材的なところはかなり魅力的だった」と評しながらも、気にはなっていたようだ。
高校3年時の選手権予選前には、左足の中足骨を疲労骨折して離脱すると、復帰して迎えた選手権本戦では、離脱中に台頭してきたFW松永颯汰(流通経済大)に1トップのレギュラーを奪われた。
「本当に悔しい大会でした。でも、この経験があったからこそ、大学でもっと成長しようと思えた。高校までは正直、得点にこだわる一方で、周りがボールを繋いだり、ラストパスをくれたからこそ、ゴールを決めることができた。でも、それだけでは上には行けないと思いました」
意を決して中央大に進むと、運動量が明らかに増えていくなかで、一番の転機が大学3年生の時に訪れた。FWからトップ下やインサイドハーフにポジションを移したことで、求められることが格段に増した。
「このポジションは、自分がアシストやゴールまでの流れの中に関わらないといけない。高校の時は得点にこだわる選手で、前を向いて仕掛けていくより、クロスに飛び込んで決めるタイプの選手だった。でも、このポジションは幅広く動いてボールを受けないといけないですし、そのうえでフィニッシュもやらないといけない。やるべきことは多いですが、将来的にこのポジションをやることがプラスになると思いました」
この意識変化に加え、昨年、宮沢正史監督からも課題の守備を厳しく指摘され、自分と向き合う時間もあった。順応する時間はかかったが、苦悩しながらアジャストできる部分を見つけてからの成長速度は凄まじかった。向島スカウトもその変化に驚きを隠せなかったという。
「大学3年生の終盤戦には、守備面での頑張りや運動量が凄まじくなっていました。インサイドハーフになってボールを触る回数が増えて、そこで起点となれる技術を発揮する一方で、高校時代と変わらない目の覚めるようなミドルシュートを放つ。そこに守備のハードワークが加わって、正直、『人はこんなに変われるのか』と思いました」
興味から、川崎に必要な戦力として持山を見るようになった。そして今年、彼は向島スカウトの目の前で驚異のプレーを見せ続けた。
なかでも関東大学サッカーリーグ1部・第3節の東海大戦で見せた、3人を打ち抜いてのミドルシュートはインパクト絶大だった。
「ブラジル人のアタッカーのような感覚を見せてくれる存在で、これは間違いなくウチにはいないタイプだと。他の大学で見てもいないし、ここ最近でもいないタイプのアタッカーだと思いました」(向島スカウト)
「大学3年生の終盤戦には、守備面での頑張りや運動量が凄まじくなっていました。インサイドハーフになってボールを触る回数が増えて、そこで起点となれる技術を発揮する一方で、高校時代と変わらない目の覚めるようなミドルシュートを放つ。そこに守備のハードワークが加わって、正直、『人はこんなに変われるのか』と思いました」
興味から、川崎に必要な戦力として持山を見るようになった。そして今年、彼は向島スカウトの目の前で驚異のプレーを見せ続けた。
なかでも関東大学サッカーリーグ1部・第3節の東海大戦で見せた、3人を打ち抜いてのミドルシュートはインパクト絶大だった。
「ブラジル人のアタッカーのような感覚を見せてくれる存在で、これは間違いなくウチにはいないタイプだと。他の大学で見てもいないし、ここ最近でもいないタイプのアタッカーだと思いました」(向島スカウト)