「すごく難しい…」マリノス主将が退団する友を思い言葉を詰まらせる。「大切な仲間だから」たくさん厳しいことも言い、真正面からぶつかった3年半

2025年07月06日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「彼の挑戦をいつでも応援しているし、僕らは僕らで変わらず頑張らないといけない」

PKを蹴るボールを託した際、そして試合後にも涙するA・ロペスに寄り添った喜田(左)。写真:滝川敏之

[J1第23節]横浜FC 0-1 横浜FM/7月5日/ニッパツ三ツ沢球技場

 最下位に沈む横浜F・マリノスが7月5日、勝点4差で18位の横浜FCと対戦。78分にアンデルソン・ロペスがPKで奪ったゴールを守り切り、1-0で接戦を制した。

 この一戦は横浜ダービーであると同時に、A・ロペスのマリノス最終戦だった。直近2年連続でJ1得点王に輝いているブラジル人エースは、移籍を前提とした手続きと準備のため、チームを離脱する。

 現在31歳のA・ロペスは母国クラブを経て、広島、ソウル、札幌、武漢とアジアを渡り歩いた後、2022年2月にマリノスに加入。1年目から11ゴールを奪ってJ1制覇に大きく貢献すると、2年目は22発、3年目は24発を叩き込み、日本最高のストライカーとなった。

 チームが大苦戦を強いられている今季は、最終戦での得点が2点目と数字の面ではインパクトを残せなかったものの、変わらずチームメイトからの信頼は絶大だった。
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 キャプテンの喜田拓也は、マリノスを離れることになった盟友について問われると、「一言二言でまとめるのはすごく難しいし、足りないぐらい...」と言葉を詰まらせた。その後、「思い出じゃないですけど...」と切り出し、本気で駆け抜けた友との日々をこう振り返った。

「彼との歩みはありましたし、たくさん厳しいことも言ってきました。大切な仲間だから真正面からちゃんとぶつかって、彼もしっかりと受け取ってくれたし、言うことを言ってきた関係でもあったので。彼は素晴らしい選手であり人間です。本当にフォア・ザ・チームの精神を持った選手ですし、仲間思いの一面も本当にあります。

 クラブとして中々上手く行ききらない部分は、特に今シーズンは多くあって、彼ももがきながら進んできましたけど、僕らも同じようにもがいてきたし、彼にたくさんのことを言ってきました。でもマリノスに思いを持って貢献してくれたことは、何より結果が示していると思います。それだけじゃなくて、仲間に与えてくれたものは多くあったと思うので、彼の挑戦をいつでも応援していますし、僕らは僕らで変わらず頑張らないといけないです」

 喜田はPKを蹴るボールを託した際、試合後にも涙するA・ロペスに寄り添い、背中を押した。新天地でのさらなる活躍を強く願っている。そして自分たちは「J1残留」、この4文字のメッセージを今季終了後に届けるのみだ。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

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