肝を冷やしたシーンだった。

　川崎フロンターレは７月５日、J１第23節で鹿島アントラーズとホームで対戦し、２－１で逆転勝利。この一戦で後半開始早々、DFジェジエウが退場の危機に陥った。

　後半頭から途中出場したブラジル人CBは、１－１で迎えた51分、カウンターから最終ラインの背後に抜け出そうとした鹿島の松村優太を背後から掴んで倒してしまい、ドグソ（決定的な得点機会の阻止）でレッドカードを提示された。

　しかし、VARが介入。その結果、松村にオフサイドがあったとして退場は取り消しに。これにはジェジエウも思わず安堵の表情。レフェリーに対し、駆け寄って何か言葉をかけた後、両手でハートマークを作り感謝を伝えていた。
【動画】ジェジエウ、退場の危機。取り消しで主審にハートマーク

　ジェジエウは試合後、この場面をこう振り返った。

「自分は後半頭から入りましたが、少しゲームのリズムに乗り切れずにいた中でのあのようなシーンでした。ただ、あのような形でもう一度ピッチに立てて良かった。（相手が）オフサイドだったというのは気づかなかったね」

　退場が取り消された瞬間は「すごく嬉しく思った」とし、主審に改めて感謝も。

「レフェリーに感謝しています。レフェリーには日本語で愛してると言って、ハートを送ったよ（笑）。本当に心から嬉しく思っています」

　ハラハラする展開のなかで、VARによって救われたジェジエウ。ピッチに残ったその存在は、その後も守備で確かな安定感をみせて川崎に勝利をもたらした。

取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）

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