王者レスターに大打撃!? 名スカウトのウォルシュ氏にエバートンから触手が…

2016年07月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

チェルシー時代にはゾーラやドログバなどの獲得を助言。

ラニエリ監督(左)も「私のやりたいサッカーにフィットする選手を連れてきてくれる」とウォルシュ氏(右)には絶大な信頼を置いている。 (C) Getty Images

 岡崎慎司の所属するレスターで助監督&スカウト責任者を務めるスティーブ・ウォルシュ氏が、エバートンに引き抜かれるかもしれないと現地で話題となっている。
 
 現地紙『レスター・マーキュリー』によれば、ウォルシュ氏に対して今夏にロナルド・クーマンを新監督として招聘し、大規模刷新を図ろうとしているエバートンが熱心なアプローチを行なっているというのだ
 
 元々は体育教師だったウォルシュ氏は、1990年にチェルシーに加わると、足かけ16年間在籍。その間にイタリア代表FWのジャンフランコ・ゾーラやコートジボワール代表FWのディディエ・ドログバ、ガーナ代表MFのマイケル・エッシェンなどの獲得を進言し、目利きのスカウトとして名を広めた。
 
 その後、ニューカッスルやハルを経て、2011年にレスターへ助監督として加入。当時5部でプレーしていたジェイミー・ヴァーディーを100万ポンド(約1億4000万円)で獲得を助言し、さらに2013年夏にはフランス2部のル・アーブルでプレーしていたリャド・マハレズをわずか40万ポンド(約5600万円)で引き抜き、いずれも大成へと導いた。
 
 昨シーズンのレギュラー11人中、GKのキャスパー・シュマイケルを除いた10人がウォルシュ氏の助言で獲得してきた選手で、もちろんマインツから昨シーズン開幕前に移籍した岡崎もその一人である。つまり、ウォルシュ氏なしに奇跡のプレミア制覇はありえなかったのだ。
 
 例えば、7月16日にチェルシーに3000万ポンド(約42億円)で移籍したエヌゴロ・カンテをリーグ・アンのカーンで見つけた時には、小柄なカンテに周囲から「屈強なプレミアにはフィットしない」という声も挙がった。
 
 しかし、ウォルシュ氏はその可能性を信じて推し続け、クラブは獲得を決定。結果、カンテはリーグトップのタックル数(153)とインターセプト数(142)を記録するなど、影のMVPと賞賛される大活躍を見せたのだった。
 
 ウォルシュ氏は他クラブへ移る場合に違約金100万ポンド(約1億4000万円)を支払わなければならないという契約をレスターと結んでおり、エバートンが同氏を引き抜くには、スタッフとしては少なくない金額を支払う必要があると見られている。
 
 王者として迎えるプレミアリーグやチャンピオンズ・リーグ参戦などレスターにとって未知なる戦いが待ちうける16-17シーズン。ウォルシュ氏の助言がレスターの浮沈を左右すると言っても過言ではないだけに、その動向から目が離せない。
 
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