「コーチでW杯本大会に帯同させればいい」との声に抗え。E-1選手権で38歳・長友佑都が示すべき“百戦錬磨の意地”【日本代表】

2025年07月04日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

盛り上げ役で終われない

E-1選手権での活躍が期待される長友。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 北中米ワールドカップのアジア最終予選で出番なし。「もうコーチでいい」との批判的見方もあるなか、長友佑都が東アジアE−1サッカー選手権のメンバーに選ばれた。

 E−1選手権を戦う日本代表。7月8日のホンコン・チャイナ戦、同12日の中国戦、同15日の韓国戦に向け、メンバー26人が招集された。

 "オール国内組"26名のうち、0キャップが14人、1キャップが4人と常連組がほとんどいない。準備期間はかなり短く、ぶっつけ本番に近い状態で臨むだけに、戦術をそこまで落とし込めない側面がある。

 即席チーム感が否めず、組織的な崩しなどはさほど期待できない。要するに、今回のE−1選手権では個の力に頼るサッカーになる可能性が高くなりそうだということだ。
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 こうしたチーム構成で必要なのは、ピッチ内外でのまとめ役の存在。適任は言うまでもなく、百戦錬磨のベテラン、長友(38歳/FC東京)だ。森保一監督からキャプテンに指名されたのも納得である。

 限られた準備期間の中、選手一人ひとりが結果を出そうと躍起になる状況下ではそれぞれが自己アピールに走るとチームがバラバラになる恐れもある。それを防ぐ意味で、"最高のムードメーカー"である長友は不可欠な戦力だ。

 当然ながら本人は盛り上げ役で終わるつもりなど毛頭ないだろう。ワールドカップのアジア最終予選で全てベンチ外になった無念を今大会で晴らし、改めて即戦力であることをアピールするつもりだ。

 「長友はコーチでW杯本大会に帯同させればいい」との声に抗うためにも、38歳のベテラン戦士にはピッチ上でも圧倒的なパフォーマンスが求められる。"百戦錬磨の意地"を示したい。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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