マリノスらしさって何? それで残留できる? 本誌担当記者に訊いてみた。優先すべきは降格圏脱出。「チームスタイルの再構築はそれから」

2025年06月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

「天皇杯の青森戦から、なぜか従来の...」

FC東京に敗れて3連敗。厳しい状況が続く横浜FM。(C)SOCCER DIGEST

 鹿島、町田に勝利して連勝。ホッ。マリノス、何とか復調したか...と思ったら! 6月に入って、また暗転。天皇杯でJFLの青森に負けて、残留争いのライバルとなる新潟にも敗れ、キスノーボが退任、昇格組の岡山に力負け、FC東京に完敗。あれ、どうした。

 元担当として、やはり看過できない状況だ。というか、悲しい。ピッチ上のサッカーも、なんかブレてないか?"横浜F・マリノスらしい闘い"とは?

――何を1人でぶつぶつ言ってるんですか。

 声をかけてきたのは、サッカーダイジェスト編集部の現マリノス担当だ。ちょうどいい。金子、教えてくれ。マリノスの現状を。残留するためにどうすべきかを。

――◆――◆――

――また負けだしたぞ! 現状をどう見ている?

「J2降格がチラついてきた、それが正直な気持ちです。鹿島と町田に勝って連勝できたのは、代名詞のアタッキングフットボールを捨て、ボールを保持せず、ロングボール主体のサッカーに切り替えたからです。なかなか勝てず、選手たちにも迷いが見られていたなかで、チームとしての戦い方を明確にしたから、ベクトルを合わせて戦えた。その時は僕も、これから上がってくるかもしれないと感じました。

 ただ、天皇杯の青森戦から、なぜか従来のスタイルに...。アタッキングフットボールにこだわり過ぎているというか、固執しすぎているというか。『どんな手を使ってでも勝利が欲しい』と語っていた喜田拓也の言葉を踏まえれば、まずは降格圏を脱出するのが先で、チームスタイルの再構築はそれからのようにも感じます」
 
――FC東京戦の前日に、暫定で指揮を執っていた大島ヘッドコーチが正式に監督に就任。サッカーのスタイルに変化はあったの?

「システムが4-4-2から4-3-3に変わりましたが、スタイルが変化したというより、強かった時のマリノスに戻しただけ。昨年もジョン・ハッチンソン元監督(現・磐田監督)が途中就任した際に原点回帰しましたが、それと同じ印象です。ただ毎年、選手の入れ替わりがあるので、スタイルを戻しただけでは、従来のアタッキングフットボールを再現するのは難しいのではないかと感じます。

 就任会見で大島監督は『アンジェ(ポステコグルー)には多くの影響を受けているし、それが僕のサッカー像の中に加わっている。こういうサッカーをしたいというのはありますし、全員が同じ方向に向かって、選手が前向きに、アグレッシブにプレーできるのが大前提で、そこを大事にしたい』と述べていましたが、これからの手腕に期待したいです」

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