2年生で10番を背負う、柏U-18の“有望株”加茂結斗がトップチームで感じた守備意識の差。リカルド監督から指導を受けてさらなるレベルアップへ

2025年06月22日 松尾祐希

W杯に向けて成長スピードの加速は必須

柏U-18のFW加茂。2年生ながら10番を背負う有望株だ。写真:松尾祐希

 U-17アジアカップを終え、約2か月が経った。今年11月に行なわれるU-17ワールドカップに向け、柏レイソルU-18でプレーするU-17日本代表のFW加茂結斗(2年)は、さらなるレベルアップを果たすべく研鑽を積んでいる。

 自チームで2年生ながら10番を託されている加茂は、シャドーやサイドハーフに対応可能なアタッカー。卓越した足もとの技術を活かしたドリブル突破に加え、創造性豊かなプレーでチャンスを生み出す。

 最も印象深いのは、今年4月にサウジアラビアで開催されたU-17アジア杯のGS第1節で決めた得点だ。

 U-17W杯の最終予選を兼ねたコンペディションで背番号22を背負うと、UAE戦で圧巻のゴラッソをねじ込んだ。左斜め45度の位置から中に切り込むと、相手の意表を突くタイミングで右足を振る。ほぼノーモーションで放った一撃は見事に逆サイドネットに吸い込まれた。本人が「フィーリングで狙った」と語ったこのゴールには、前述のような加茂の良さが詰まっていた。

 6月21日に行なわれたU-18高円宮杯プレミアリーグEASTの第10節・東京Vユース戦でも特徴を存分に発揮した。

 2シャドーの一角に配されると、変幻自在な仕掛けで攻撃をリード。何度も相手をいなし、華麗なターンから好機に絡んだ。0−1で迎えた51分には左CKから直接ゴールネットを揺らした。「誰かが触ってくれれば」という狙いで蹴ったため、意図しない形ではあったが、貴重な同点弾をもぎ取った。

 しかし、試合は1−3で完敗。試合後、加茂は誰よりも悔しさを噛み締めた。
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「(U-17日本代表の)廣山望監督が視察に来ていて、試合前にも話をしていたので、多少意識はしていた。個人として得点を決めて結果を残せたのは良かったけど、チームとしては負けている。10番はチームを勝たせる存在にならないといけない。廣山さんもおそらくそんな存在になってほしいと思っているはずなので、今日のパフォーマンスには全然納得していないです」

 W杯のメンバー争いはここから佳境を迎える。現状のままで本人も21人の登録枠に入れるとは思っていない。成長スピードの加速は必須だ。

 そういう意味で加茂にとって、柏のトップチームの練習に参加しているメリットは大きい。

「(6月)16日にも行かせてもらったんですけど、やっぱりまだ慣れていない。スピード感がまだまだ。ボールのスピードも、パワー、強度、フィジカル面、足りないところがめちゃくちゃある。特にリカルド(・ロドリゲス)監督からは守備が全然ダメという話もされたので、そこは意識していかないといけない。プロレベルを考えれば、程遠いし、もっとユースから意識を高く持っていかないとプロにはいけない」

 課題を持って帰り、U-18の活動でブラッシュアップを図る。そのサイクルがあることは自身の成長を促すうえで大きな価値がある。

 もっと上手くなりたい、もっと上に行きたい――。新たな刺激を日々受けながら、前進していく柏の有望株は今後どのような変化を見せていくのか。直近の目標でもあるW杯出場を念頭に置き、加茂は自分と向き合いながらより高みを目ざしていく。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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