「おいおい、W杯予選だぞ」豪州のスタジアムで目撃した“異様な光景”。日本対策の超守備的サッカーに5.7万人の観衆がまさかの…【現地発】

2025年06月06日 江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

まるで親善試合のような…

日本がオーストラリアを一方的に攻め込む展開となった。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

[北中米W杯アジア最終予選]日本 0-1オーストラリア/6月5日/パース・スタジアム

 おいおい、ワールドカップの最終予選だぞ。記者席で思わずそう口に出しそうになった。

 日本代表がオーストラリアに0-1で敗れた敵地パース・スタジアムの一戦は、5万7226人の観衆を集めた。

 ただ、オーストラリアのファンは声を出さないスタイルのため、威圧感はほとんどない。むしろ、数少ない日本のサポーターの声が響き渡っていたぐらいだ。

 オーストラリアにいいプレーが出ると、手拍子が起きたりもしたが、日本が圧倒的にボールを支配していたため、それもほとんどない。

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 そして、超守備的なサッカーで防戦一方の展開に飽きてしまったのか、しまいにはウェーブが始まった。ワールドカップ出場を決めている日本はともかく、オーストラリアにとっては生死を分ける一戦であるにもかかわらず、だ。まったく場違いな、まるで親善試合かのような、何とも異様な光景だった。

 サウジアラビアやインドネシアの"完全アウェー"を体感しただけに、余計にそう感じたのかもしれない。

 そんなオーストラリアが決勝点を奪ったのは90分。溜まりに溜まったものが爆発するかのように、この瞬間だけはスタジアムが大騒ぎになったのは言うまでもない。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部/現地特派)

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