【EURO決勝展望】エース対決が鍵。フランスの3度目の戴冠か、ポルトガルの初優勝か

2016年07月10日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

フランスのアタッカー陣は軒並み好調。

故障者/ポルトガル=なし フランス=なし
出場停止/ポルトガル=なし フランス=なし

EURO2016
決勝
7月10日(日)/21:00(日本時間28:00)/サンドニ
ポルトガル×フランス
主審:マーク・クラッテンバーグ(イングランド)
 
【注目ポイント】
●フランスはグリエーズマンを筆頭にアタッカー陣が好調。
●守備陣はCBにやや不安が。
●ポルトガルはC・ロナウドを活かすため、カウンター狙いか。
●ペペの復帰は何よりの朗報。
 
【試合展望】
 00年大会以来となる決勝進出を決めたフランスに大きな死角は見当たらない。準決勝では世界王者のドイツに2-0で完勝。6ゴールで得点ランクのトップを走るグリエーズマンを筆頭にジル―(3ゴール)、パイエ(3ゴール)などアタッカー陣が軒並み好調をキープしているうえ、GKロリスが最後の砦として君臨する守備陣も試合を重ねるごとに安定感が高まっている。
 
 なかでも頼もしいのは、3試合連続ゴール中のグリエーズマン。ウイングからセカンドトップにポジションを移した決勝トーナメント1回戦以降はまさに水を得た魚で、この大一番でも彼が決定的なゴールを奪えるかがキーポイントになるだろう。
  
 不安があるとすれば、CB。コシエルニーはともかく、準々決勝からスタメンに定着したウンティティはまだ2キャップと経験が圧倒的に不足している。緊張から"ポカ"を犯す可能性もゼロではない。
 
 対するポルトガルも、エースのC・ロナウドがここにきて調子を上げている。ここ一番での勝負強さはさすがで、準決勝では先制点を含む2得点に絡む活躍でチームを決勝に導いた。
 
 EUROの決勝は自国開催の04年大会以来12年ぶり。当時は伏兵ギリシャに敗れて悔し涙を流しただけに、この一戦に懸ける意気込みは人一倍だろう。
 
 C・ロナウドを活かすうえで最も有効なのは、カウンターだろう。クロアチアとの決勝トーナメント1回戦の決勝ゴールのようにボールを奪ってから素早く敵陣に攻め込む形をどれだけ作れるか。それが成否を分ける。
 
 太腿の負傷を抱えていたペペが間に合ったのは何よりの朗報。ビルドアップでの貢献度を考慮しても彼の復帰は大きい。
 
 守勢に回る展開で重要になるのが、アンカーのW・カルバリョの働き。バイタルエリアを自由に動き回るグリエーズマンを捕まえきれないようだと、厳しくなるだろう。両サイドのサンチェスやマリオは中央に絞って、W・カルバリョを助ける役割が求められそうだ。
 
 両チームの対戦成績は18勝1分け5敗とフランスが圧倒していて、1975年以降は10連勝中だ。フランスの3度目の戴冠か、ポルトガルの初優勝か。サンドニでどのような歴史の1ページが刻まれるのか、注目したい。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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