チームメイトがサポーターからブーイングされるのを見て、心を痛めない選手はいないだろう。

　リバプールのモハメド・サラーが、今季限りでの退団を発表したトレント・アレクサンダー＝アーノルドに対する一部レッズファンのブーイングに苦言を呈した。

　クラブとの契約が今季で満了となるアレクサンダー＝アーノルドは、去就が取りざたされてきたなかで退団を決断。レアル・マドリーへの移籍が有力視されている。

　リバプールの一部サポーターは、生え抜きながら移籍金を残すことなく去る選手に不満があるようだ。５月11日に行われたプレミアリーグ前節のアーセナル戦では、途中出場したアレクサンダー＝アーノルドにブーイングを浴びせた。

　サラーはクラブとの契約を延長したが、アレクサンダー＝アーノルド同様に長く去就が騒がれた選手だ。英衛星放送『Sky Sports』のインタビューで、「厳しかったと思う」と述べている。

「彼にふさわしいことではなかったと思う。ファンからできるだけ最善の扱われ方をされるのに値するよ。ファンのためにすべてを尽くしてきたんだからね」

「もちろん（悲しかった）。驚いた。僕らリバプールファンのリアクションではないからだ。誰であっても、こういうリアクションをすべきではない。たとえ６か月だけでもね。20年にわたって全力を尽くしてきた人のことを考えてくれ。こうであるべきじゃない。次の試合では変わってくれることを願う。彼はお別れにふさわしいからね」

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　また、エジプト代表FWはアレクサンダー＝アーノルドについて、「本当に大好きだ。クラブを離れるにあたり、最高のお別れにふさわしいと思う。街とクラブのために多くをしてきた。おそらくはクラブ史上有数の選手だ。彼は全力を尽くした

「とにかく彼はここから出て、自分に挑戦することを必要としているんだ。みんなあまり分かっていないけど、彼はクラブで20年を過ごしたんだよ。精神的にとても大変なことだ。確かにこの場所が大好きだけど、20年間毎日同じ場所に行くんだ。精神的には落ち込みかねない」

「本当に彼の最善を祈っている。僕はずっと彼と連絡をとっていくよ。彼が決めたことだ。僕は引き留めようともしなかった。クラブで20年間が簡単なことじゃないと知っているからだ。みんな簡単に残留を決められると思っているけど、そうじゃない。いつだって彼には自分のチームにいてほしい。でも、理解できるよ。同じ場所で20年は簡単じゃない」

　絶対的なエースの言葉を、リバプールのファンはどのように受け止めただろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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