川崎、“巨額の賞金”9億円超の理想的な使い道は? 欧州経験者の補強、練習場の環境改善も提案したい

2025年05月16日 江藤高志

J1優勝3回分

川崎はACLE準優勝で9億円を超える額を手にした。(C)Getty Images

 アジア・チャンピオンズリーグエリート(ACLE)決勝進出により川崎フロンターレ(準優勝)が手にした賞金は9億円を超える額に達している。現在、J1優勝の賞金が3億円で、タイトル3回分の金額。この賞金の使い道について考えてみた。

 まず、今大会の獲得賞金について、累積額だと強調していたのがクラブスタッフ。すなわち、リーグステージ中の勝利給なども含まれており、すでに用途が決まったものもあるという。

 とは言え、準々決勝からの3試合の総額については準々決勝進出で40万ドル、準決勝進出でさらに60万ドル。準優勝の賞金が400万ドルと定められている。すなわちファイナルズの3試合で500万ドル。1ドル150円で計算すると、7億5千万円と十分に巨額な賞金だと言える。

 この賞金について、強化部と事業部で折半されると仮定するならば、強化費として使えるのは3億7500万円ほどか。まずはアンフェアな日程のアウェー環境で、アジア王者まであと一歩のところまで迫った選手たちに適切に配分してあげてほしいと思う。

 そのうえで、補強で使えるのであれば活用してほしいところ。フロンターレは直近の2シーズンで欧州での経験者を獲得して一定の成果を残している。ファンウェルメスケルケン際にしても伊藤達哉にしても、レギュラーとしての立場を盤石なものにしているわけではないが、ともにチームをACLE準優勝に導く活躍を見せていた。

 また、伊藤に関しては、準決勝ではプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍で、ACLEファイナルズ中にドリブラーとしての自身の個性を再認識したとのことで、そこから好調を維持。欧州経験者の獲得は結果を残しており、資金面で折り合いがつくのであれば獲得を検討してもいいと考えている。
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 それ以外の用途について、いくつか提案してみたい。

 まず1つ目が、以前から提唱しているアカデミー向けの寮の整備だ。フロンターレのアカデミーは、設立時からのポリシーとして自宅から通える範囲の選手を獲得するという方針を持っている。それはそれで賛同する部分で、継続してもらえればいいと思うが、そのうえで、自宅から通える選手たちをあえて寮で共同生活させ、親元から離すことで自立を促し、早くからプロとして必要なメンタリティを身につけることができるのではないかと考えている。

 練習場のサポーターの環境改善にも資金を使ってほしい。具体的には麻生グラウンドの斜面に、ベンチにもなる階段状の段差を付けて、より多くの人が座って練習見学できる環境を整備してはどうかと思っている。

 これに付随して、ぜひ見学エリアに屋根を付けてはどうか。近年の気候変動の影響で夏場の気温が非常識なレベルで上がっている。日陰を作れる屋根があれば、多少なりとも見る環境は整うことになる。麻生グラウンドは開発が難しいエリアにあるが、整備できない訳でもない。また、選手たちも見られながら練習することに意味はあるはずだ。

 最後にもう一点、ぜひとも実現してあげてほしいのがクラブスタッフへの臨時ボーナスの支給だ。今回もサウジアラビアでの現地スタッフを筆頭に、様々なスタッフが様々な活動を行なっていた。また、川崎市内では試合ごとにライブビューイングを企画して開催し、多くのサポーターを集めていた。

 日々業務に追われるクラブスタッフにもボーナスを支給して士気を高めてはどうか。

取材・文●江藤高志(川崎フットボールアディクト)

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