グリエーズマン2発! 開催国フランスが3度目の欧州制覇へ王手!!

2016年07月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

ボールはドイツが支配するも、開催国はチャンスを活かした。

勢いに乗るフランスは世界王者も撃破! 自国でのメジャー大会開催は今回で4度目だが、決勝進出は3度目となった。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 7月7日(現地時間)、EURO2016の準決勝が行なわれ、開催国フランスが2-0でドイツを下し、決勝戦に駒を進めた。

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 過去のメジャー大会での対決ではドイツが2勝1分け1敗と勝ち越しているが、フランス国内での対決(親善試合を含む)では7勝3分け2敗とホームチームが強さを見せている。
 
 決勝進出を懸けた一戦、フランスが準々決勝と先発メンバーが同じなのに対し、ドイツは怪我や出場停止により、大きく陣容を変えて臨んできた。
 
 試合は、序盤から互いに厳しいプレッシャーをかけ合うが、先にチャンスを作ったのはフランス。7分、ドイツの守備ブロックをグリエーズマンがこじ開けてシュートまで持ち込むが、GKノイアーが右隅へのシュートをしっかりセーブする。
 
 ドイツは13分にジャンのクロスにミュラーが合わせ損なった惜しいプレーを皮切りに、14分にはジャンがゴール右隅にダイレクトシュートを放つなど(GKロリスは横っ飛びで辛うじてセーブ)、立て続けにチャンスを得る。
 
 20分あたりからドイツが中盤でのプレッシャーをさらに強め、また数的優位を保って完全に主導権を握る。ボールを失っても、相手陣内で素早く奪い返すことで、二次、三次攻撃に繋げていった。
 
 守勢に立たされたフランスはなかなか攻撃のかたちを作れず、得点機といえば2度のゴール正面でのFKぐらいだったが、パイエ、ポグバのシュートはいずれも、ノイアーに難なくセーブされる。
 
 しかし43分、ボアテングに競り勝ったジルーが独走。追い付いたヘーベデスにシュートを阻止されるも、最大の決定機を迎えた。そしてアディショナルタイム、CKからエブラと競り合ったシュバインシュタイガーのハンドによってPKを得、これをグリエーズマンが決めた。
 
 幸運なかたちでリードを奪ったフランスは、後半開始直後にジルー、グリエーズマンが立て続けにシュートを放つ。しかし、すぐにドイツが攻勢に立ち、両サイドから攻略にかかった。
 
 ドイツは前半同様、ボールを支配して相手陣内で多くの時間を過ごすが、フランスの人数を多く割いた守備ブロックを完全に崩すことができないのも前半と同じ。左右に揺さぶって隙を窺い、時折際どいパスやクロスを入れるも、全てはね返されてしまう。
 
 さらにドイツは61分に、守備の要であり、攻撃の起点ともなるCBボアテングが右足を痛めて交代を余儀なくされるという、大きなアクシデントにも見舞われた。
 
 ドイツが攻撃をより活性化させるためにゲッツェを、一方のフランスは中盤の守備に厚みをもたらすカンテを投入するなど、それぞれの状況が反映された選手交代が行なわれる。そして間もなく、スコアが動いた。
 
 72分、相手ペナルティエリア陣内でボールを奪ったポグバが左サイドから巧みなフェイントでDFをかわしてクロス。これをノイアーがパンチングするもクリアは小さく、グリエーズマンが詰めて追加点を奪った。
 
 苦しくなったドイツは直後の74分、キンミッヒが中央に切れ込んで鋭いミドルを放つも、ボールはゴールポストに弾き返される。76分にもドラクスラーがFKから直接ゴールを狙ったが、わずかに枠を外れた。
 
 79分にCKから、82分にはFKからいずれもヘーベデスが決定機を逸したドイツは、時折相手のカウンターの脅威に晒されながらも、1点を求めてフランス・ゴールに迫る。アディショナルタイムにキンミッヒ、ゲッツェが決定的シュートを放つも、これも得点には至らなかった。
 
 フランス、世界王者ドイツを完封! 2年前のブラジル・ワールドカップ準々決勝の雪辱を果たすとともに、地元開催の1984年大会、2000年ベルギー・オランダ大会に続く3度目の欧州制覇に王手を懸けた。
 
 ポルトガルとの決勝戦は7月10日、サンドニで行なわれる。
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