【EURO展望】事実上の決勝戦。満身創痍のドイツか、充実一途のフランスか

2016年07月07日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

不透明なのはゴメスを欠くCFの人選。

故障者/ドイツ=ゴメス(FW)、ケディラ(MF) フランス=なし
出場停止/ドイツ=フンメルス(DF) フランス=なし

EURO2016
準決勝
7月7日(木)/21:00(日本時間28:00)/マルセイユ
ドイツ×フランス
主審:二コラ・リッツォーリ(イタリア)
 
【注目ポイント】
●ドイツは主力3人を欠く満身創痍の状態。
●レーブ監督はどのような先発メンバーを送り出すか。
●フランスはほぼ万全の状態だが、守勢に回る時間帯も。
●2トップに素早く繋ぐカウンターが機能するか。
 
【試合展望】
 優勝候補の本命とホスト国が激突する、事実上の決勝戦だ。
 
 準々決勝でイタリアとの死闘を制したドイツは、まさに満身創痍の状態だ。筋肉系のトラブルに見舞われたゴメスとケディラの欠場が決定的で、フンメルスも出場停止と大一番を前に主力3人を欠く非常事態に陥っている。
 
 注目は、レーブ監督がどのような先発メンバーを送り出すか。イタリア戦と同じく3バックを採用する可能性もあるが、従来の4-2-3-1で考えればフンメルスの代役はヘーベデスが務めるだろう。
 
 不透明なのはゴメスを欠くCFの人選。レーブ監督が拘っていたゲッツェのゼロトップを再び採用すると予想したが、ミュラーを最前線に置くプランも十分に考えられる。
 
 ケディラが抜けた穴は、シュバインシュタイガーが埋めることになるだろう。膝の負傷で出場が危ぶまれていたが、前日会見でレーブ監督が先発起用を明言。ただコンディションは万全ではなく、フル出場できるかは微妙なところだ。今大会いまだ出番がないヴァイグルやジャンにチャンスが回ってくる可能性は低くない。
 
 ゴメスを故障で失い、最大の得点源であるはずのミュラーが不調に喘ぐ今、最もゴールの匂いを感じさせるのはセットプレーだ。策士のレーブ監督がとっておきのサインプレーを用意していたとしても不思議はない。
 
 一方のフランスはこれといった故障者も出場停止による欠場もなく、万全の状態でこの一戦を迎えられそうだ。準々決勝ではアイスランドに5-2で大勝。ジル―、グリエーズマン、パイエとアタッカー陣が揃ってゴールを挙げ、さらに精彩を欠いていたポグバが復調を印象付けるパフォーマンスを披露するなど、調子は上向きだ。
 
 ここまで参加国中トップの63%のポゼッション率を誇るドイツに対しては、守勢に回る時間帯が長くなるだろう。ポイントになるのは、カウンターが機能するかどうか。高い位置でボールを奪ってからジル―とグリエーズマンの2トップに素早く繋ぐシーンを増やせれば、おのずと勝機は見えてくるはずだ。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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