「一緒に戦おうという空気を感じた」東京V城福浩監督が開口一番、サポーターに感謝。22歳ルーキーのプロ初ゴールも賞賛「このチームにとって非常に大きい」

2025年05月06日 金子 徹(サッカーダイジェスト編集部)

11試合に出場の熊取谷が後半ATにネットを揺らす

横浜FCに勝利した東京V。城福監督の見事な采配が光った。写真:福冨倖希

[J1第15節]東京V 2-0 横浜FC/5月6日/味の素スタジアム

「サポーターに感謝したい」

 2-0で横浜FCに勝利した東京ヴェルディの城福浩監督は試合後、開口一番でそう語った。

 前節は浦和レッズに敵地で0-2の敗戦。およそ5万人が駆けつけたスタジアムの雰囲気に、指揮官は「素晴らしい雰囲気の中でやれたことは選手冥利に尽きると思いますけど、あの雰囲気をプラスに変えられたかというと、腰が引けたという言い方が良いのか、少し怖がらずにやれたかというと、そうは言い切れない前半があった」と悔やんでいた。

 だからこそ、今節の試合後の会見では「サポーターも前節の浦和レッズのスタジアムの空気を感じて、今日はどう臨むのかを色々と考えてくれていたのかと思わせてくれるくらい(声援の)音量が大きかったですし、日程のディスアドバンテージ(東京Vは中2日、横浜FCは中6日)を一緒に戦おうという空気を感じました。彼らと喜び合えて良かった」と伝えた。
【動画】熊取谷一星がプロ初ゴール!
 5試合ぶりにスタメン起用された染野唯月が36分に先制点を奪えば、4節のガンバ大阪戦以来、11試合ぶりにピッチに立った22歳のルーキー熊取谷一星が、90+1分にプロ初ゴールをマークした。

 また、最終ラインでは、谷口栄斗が前節での1発レッドで出場停止中で、千田海人らも負傷離脱中のなか、3バックの中央には今季リーグ戦初出場となる深澤大輝を抜擢。さらにボランチにも、リーグ戦はここまで5試合(出場時間は計40分)にとどまっていた稲見哲行を起用して、勝点3を掴んだ。それには指揮官も手応えを口にする。

「横浜FCさんのストロングであるセットプレーから危ないシーンもありましたけど、流れのなかではそこまで危ないシーンを作らせなかった(前半の)20~25分くらいがあったからこそ、自分たちの時間を手繰り寄せて1点目が取れた。

 最終ラインも中盤も急造のなかで、お互いの良さを出しながら、辛抱強く我慢するところは我慢して耐えたところで、最後に追加点も取れた。それがこのところメンバーにも入れなかった熊取谷一星が取ったのは、このチームにとって非常に大きい」

 前節の試合後の会見で、城福監督は「おそらく(選手たちの)身体が重かったんだと思います。連戦のなかでのチョイスや試合の準備も含め、僕の責任」とも口にしていたが、その反省も活かす見事な采配だったと言えるだろう。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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