「クオリティが抜けている」孤軍奮闘した日本代表DFに相手FWから賛辞も…不甲斐ないチームに怒りも露わ。2ゴールを許した日本人FWには「長いよ。しゃべりすぎ」【現地発】

2025年05月02日 中野吉之伴

「あまりに悪い守備をした」

「今日はしゃべることがない」とバスに乗り込んだ板倉。(C)Getty Images

 日本代表DF板倉滉、FW福田師王がプレーするボルシアMGは、日本代表FW町野修斗を擁するキールとのアウェー戦を3-4で落とした。これで、来季のヨーロッパカップ戦出場権獲得はほぼ消滅したことになる。

 ジェラルド・セオアネ監督は「セットプレー、攻守の切り替え、デュエル全ての局面であまりに悪い守備をした。今日のうち相手にゴールを決めるのはあまりに簡単すぎる」と試合後の記者会見で失望を露わにした。

 アウェーまで帯同している地元記者のインタビューに答えていたローランド・ビルクスSDの表情も苦虫を噛み潰したような表情だった。

「前半は競り合い全てに負けていたくらいによくなかった。まるで相手の方が一人多いかのようにさえ感じた」

 ドイツのサッカー専門誌キッカーが「ここ数か月とてもよかったところがまるでみられなくなっている」と指摘するように、板倉が誇示していたチーム一丸となっての守備意識も組織もほとんど見られない。何度もあっさりとカウンターを許し、次々にキールにシュートを許す。GKヨナス・オムリンのファインセーブがなかったら、前半で4~5失点しても不思議ではないほどの低調なパフォーマンスだった。

 守備がバラバラだから、攻撃もどうにも機能しない。最後尾でボールを持った板倉が展開しようとするが、出しどころがない。サポートに顔を出さず、ボールを受けに来ない味方選手に怒りをぶつけるシーンがあったほどだ。

 MFユリアン・ヴァイグルは「やるべきことを見つめ直して、みんなで力を合わせて戦わないと。次の試合では全く別の顔をみせなければならない」と語気を強めていた。

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 ふがいない試合をするボルシアMGの中で、板倉は数少ないクオリティをもたらしていた選手だ。攻撃の起点がないなら、と業を煮やして、ドリブルでスルスルと持ち運び、何度も変化を加えていく。17分にはセットプレーから迫力ある打点の高いヘディングシュートでゴールを強襲したが、相手GKのファインセーブに阻まれた。

 対戦した町野も板倉のプレーを称賛する。

「もうボールを持てばいやらしい運び方をするし、守備になればしっかり潰すところは潰してくる。やっぱりクオリティが抜けている。素晴らしい選手だなと」

 ただ、孤軍奮闘したところで、チームが何もできず、結果が伴いのであれば厳しい。

 試合後の板倉は日本代表の分析も務めていたキールのアナリスト佐藤孝大氏と話をし、ミックスゾーンで日本人報道陣に対応していた町野に「長いよ。しゃべりすぎ」と冗談を飛ばした後、「今日はしゃべることがないから」と一言残してチームバスへと乗り込んでいった。

 表情も、声色も普段通り。すでに気持ちは切り替えて次へと視線を向けている。まだシーズンは終わっていない。

取材・文●中野吉之伴

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