開幕前に参加したトップチームのキャンプで刺激
ヘディングシュートで今季初得点を奪った仲山。写真:松尾祐希
U-18高円宮杯プレミアリーグEASTで開幕3試合を戦い、2分1敗。11年ぶりに戻ってきた最高峰の舞台で、東京ヴェルディユースは結果を残せていない。10番を背負う男は責任を誰よりも感じていた。
欲しいのは勝利とゴール。東京Vのトップチームに2種登録され、U-18日本代表でも中心を担うMF仲山獅恩(3年)がようやく本領を発揮した。
4月26日に行なわれたU-18高円宮杯プレミアリーグEASTの第4節で、前橋育英をホームに迎え、2−1で逆転勝利を収めた。
立ち上がりは相手の強度の高い守備に苦戦。ヴェルディらしいパスワークは鳴りを潜め、34分にゴール前の混戦から失点した。
仲山は過去3試合は3-4-2-1のシャドーで起用されていたが、前橋育英戦では最前線でプレー。持ち前の技術力の高さでチャンスメイクするだけではなく、圧倒的な走力でファーストディフェンダーとしての守備の役割も全う。特に後半はギアを上げ、ピッチを走りまわった。
しかし、ゴールが遠い。脳裏には、不発に終わった過去3試合のことが浮かんだ。「最近の試合でも調子はいいけど、得点が取れていない」(仲山)。それでも背番号10は懸命に戦い続け、79分に想いを結実させる。
途中出場のDF原田爽潤(1年)が左サイドから鋭いクロスを上げると、仲山が今季初得点となるヘディングシュートを突き刺した。これでチームは息を吹き返し、87分にCKからCB山田将弘(3年)が逆転弾。残り時間を凌ぎ、待望の今季初勝利を手にした。
【画像】ゲームを華やかに彩るJクラブ"チアリーダー"を一挙紹介!
欲しいのは勝利とゴール。東京Vのトップチームに2種登録され、U-18日本代表でも中心を担うMF仲山獅恩(3年)がようやく本領を発揮した。
4月26日に行なわれたU-18高円宮杯プレミアリーグEASTの第4節で、前橋育英をホームに迎え、2−1で逆転勝利を収めた。
立ち上がりは相手の強度の高い守備に苦戦。ヴェルディらしいパスワークは鳴りを潜め、34分にゴール前の混戦から失点した。
仲山は過去3試合は3-4-2-1のシャドーで起用されていたが、前橋育英戦では最前線でプレー。持ち前の技術力の高さでチャンスメイクするだけではなく、圧倒的な走力でファーストディフェンダーとしての守備の役割も全う。特に後半はギアを上げ、ピッチを走りまわった。
しかし、ゴールが遠い。脳裏には、不発に終わった過去3試合のことが浮かんだ。「最近の試合でも調子はいいけど、得点が取れていない」(仲山)。それでも背番号10は懸命に戦い続け、79分に想いを結実させる。
途中出場のDF原田爽潤(1年)が左サイドから鋭いクロスを上げると、仲山が今季初得点となるヘディングシュートを突き刺した。これでチームは息を吹き返し、87分にCKからCB山田将弘(3年)が逆転弾。残り時間を凌ぎ、待望の今季初勝利を手にした。
【画像】ゲームを華やかに彩るJクラブ"チアリーダー"を一挙紹介!
中学時代から将来を嘱望され、世代別代表にも継続して選出されてきた仲山。小笠原資暁監督も「久々にヴェルディらしい選手が出てきた」と中学3年生の仲山に対して期待感を口にしていたほど、遊び心を持ったプレーと確かな戦術眼で同世代の仲間たちをリードする存在だった。
ユースに上がってからも1年次から出場機会を確保。今季は開幕前にトップチームのキャンプに参加し、プロの世界を垣間見てさらなる成長の原動力にした。とりわけ、進化したのは守備面。以前からハードワークを厭わないタイプだったが、城福浩監督のもとでプロ基準のインテンシティを学んだという。
「トップのキャンプではボランチやシャドーでプレーする機会が多かったけど、そのなかで城福さんは守備を求める。守備をやりながら攻撃の良さを出さないといけない。極端な例だけど、(リオネル・)メッシやクリスティアーノ・ロナウドみたいな選手なら別だけど、それをしないと出られない。人一倍やって、攻撃では勝たせられる選手になりたいと思った」
前橋育英戦で攻守において勝利に貢献できた事実は、トップチームでの学びを実行できた証でもある。しかし、仲山に喜びはない。
「個人的には勝利が嬉しいとは思わない。前半は予測、準備、球際、すべてで負けていた。それを繰り返していると失点をすぐにしてしまうし、順位だってすぐに入れ替わる。だから、この1勝が嬉しいというよりも、危機感が強い」
チームとしても最後にプレミアリーグで勝利したのは、14年の12月7日。三竿健斗(現鹿島)、井上潮音(現広島)らが出場していた最終節の流通経済大柏戦(2−1)以来で、実に3793日ぶりとなる歓喜となった。それでも感傷に浸らず、冷静に現状を振り返った姿からは、より高みを目ざす心意気が見て取れる。
プロデビューはもちろん、今年の目標として掲げる9月開幕のU-20ワールドカップ出場のためにも立ち止まっている暇はない。
「ワールドカップしか考えていないんで」
そう言い切った10番は貪欲な姿勢を貫き、自らの足で未来を切り開くために走り続ける。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
【画像】9頭身の超絶ボディ! 韓国チア界が誇る"女神"アン・ジヒョンの魅惑ショットを一挙チェック!
【記事】「恐ろしい」「ACLEはサウジ国王杯となった」アル・ナスルが横浜FMに4-1大勝で、サウジ3チームが4強入り! 驚異の"14-1"に海外唖然「東アジア勢が全滅する」【ACLE】
【記事】「大谷翔平って何であんなに凄いの?」中村俊輔の素朴な疑問。指導者としてスーパースター育成にも思考を巡らせる
ユースに上がってからも1年次から出場機会を確保。今季は開幕前にトップチームのキャンプに参加し、プロの世界を垣間見てさらなる成長の原動力にした。とりわけ、進化したのは守備面。以前からハードワークを厭わないタイプだったが、城福浩監督のもとでプロ基準のインテンシティを学んだという。
「トップのキャンプではボランチやシャドーでプレーする機会が多かったけど、そのなかで城福さんは守備を求める。守備をやりながら攻撃の良さを出さないといけない。極端な例だけど、(リオネル・)メッシやクリスティアーノ・ロナウドみたいな選手なら別だけど、それをしないと出られない。人一倍やって、攻撃では勝たせられる選手になりたいと思った」
前橋育英戦で攻守において勝利に貢献できた事実は、トップチームでの学びを実行できた証でもある。しかし、仲山に喜びはない。
「個人的には勝利が嬉しいとは思わない。前半は予測、準備、球際、すべてで負けていた。それを繰り返していると失点をすぐにしてしまうし、順位だってすぐに入れ替わる。だから、この1勝が嬉しいというよりも、危機感が強い」
チームとしても最後にプレミアリーグで勝利したのは、14年の12月7日。三竿健斗(現鹿島)、井上潮音(現広島)らが出場していた最終節の流通経済大柏戦(2−1)以来で、実に3793日ぶりとなる歓喜となった。それでも感傷に浸らず、冷静に現状を振り返った姿からは、より高みを目ざす心意気が見て取れる。
プロデビューはもちろん、今年の目標として掲げる9月開幕のU-20ワールドカップ出場のためにも立ち止まっている暇はない。
「ワールドカップしか考えていないんで」
そう言い切った10番は貪欲な姿勢を貫き、自らの足で未来を切り開くために走り続ける。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
【画像】9頭身の超絶ボディ! 韓国チア界が誇る"女神"アン・ジヒョンの魅惑ショットを一挙チェック!
【記事】「恐ろしい」「ACLEはサウジ国王杯となった」アル・ナスルが横浜FMに4-1大勝で、サウジ3チームが4強入り! 驚異の"14-1"に海外唖然「東アジア勢が全滅する」【ACLE】
【記事】「大谷翔平って何であんなに凄いの?」中村俊輔の素朴な疑問。指導者としてスーパースター育成にも思考を巡らせる