［国際親善試合］なでしこジャパン １－１ コロンビア女子代表／４月６日／ヨドコウ桜スタジアム

　日本女子代表は４月６日、国際親善試合でコロンビア女子代表とヨドコウ桜スタジアムで対戦。１点ビハインドで迎えた終了間際の90＋３分に高橋はなのPK弾で追いつき、１－１の引き分けに持ち込んだ。

　チームを救う土壇場のPKを演出したのが、20歳のMF松窪真心だ。

　43分に先発のFW田中美南が負傷し、松窪は急遽「あまり慣れていない」最前線で送り出された。61分、66分にはシュートチャンスを迎え、いずれも決め切れなかったが、得点の匂いを感じさせた。

「後ろがしっかり守ってくれて、前にスペースがあって、最後（のシュートシーン）が自分だったというだけかなと思っています。やっぱりあそこで決められないと残れない。チャンスがあったのに悔しさがあります」

　目に涙を浮かべめながら、そう絞り出した。

「（熊谷）紗希さん、（南）萌華さん、（高橋）はなさんとかもそうですけど、ひとつのミスに対しても、すぐにポジティブな声をかけてくれるので、すごく良い雰囲気でできました。ニルス（・ニールセン監督）さんもポジティブ。そんなポジティブな空気で、いろんなことにトライしやすい環境にしてもらっています」

　先輩や指揮官の作り出すムードで伸び伸びとプレーさせてもらえたと感謝する。だからこそ、結果を残したかったと悔やんだ。
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　そんな真摯な姿勢は指揮官にも通じている。ニールセン監督は「現時点で若い選手も含めていろんな選手を見たい、知りたいということで、いろんな組み合わせを試している段階でありますが、本当に若い選手たちも才能豊かで、楽しめる選手が多い」とコメント。松窪については「真心選手は非常に良い準備と、トレーニングができていて、本当に素晴らしい選手」と称えた。

　自身を評価する指揮官について松窪に訊くと、少し口元を緩ませた。

「まだあまりお話はできていませんが、なんか自分の走り方が小動物のようだと。ちょこちょこしているって。そうやって気にかけてくれたり、自分のことが印象に残っているのは、逆に良いことかなと思っています」

　20歳の俊英は、時にはネガティブに考えてしまうことも少なくないというが、周囲にも支えられ、次に向けて気持ちを切り替えた。

取材・文●渡邊裕樹（サッカーダイジェスト編集部）

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