髙橋壱晟、田中和樹のゴールで水戸に勝利
ゴールを決めた田中(写真左)と髙橋。チームは首位を走る。写真:滝川敏之
[J2第8節]千葉 2-1 水戸/4月5日/フクダ電子アリーナ
8節が行なわれたJ2で堂々の首位に立っているチームに、もしかしたら驚きを感じている人もいるのかもしれない。
7勝1敗の勝点21で、突っ走っているのが、J2生活16年目を迎えたジェフユナイテッド千葉である。
2009年に降格し、翌年からJ2を戦うなかで、悲願のJ1復帰へあと一歩まで迫ったシーズンもあった。しかしオリジナル10の一角である千葉は、毎シーズン、高い期待とは裏腹に苦戦を強いられてきた。
今季も決して盤石とは言えない。内容に関してはより向上させる必要があるだろう。
しかし、指揮3年目を迎えた小林慶行監督が開幕前に、ベースを活かしつつ、「結果にこだわりたい」と強調していたように、苦しくてもしっかり勝点3を積む姿は逞しい。
開幕からの6連勝はJ2では14年の湘南(14連勝)以来、11年ぶりで、6チーム目だという(うち4チームは昇格)。その意味でもJ2生活16年目で過去最高のスタートを切ったと言えるだろう。今節で大宮が分けたため、暫定ながら2位との差も5に離している。
過去何度も苦汁を飲まされてきたチームである。「まだ信じられない、喜ぶには早すぎる」というのが大半の意見なのかもしれない。現にリーグ6連勝後、メンバーを入れ替えた3月26日のルヴァンカップでは富山に敗れ、続く30日の磐田戦ではリーグでの今季初黒星を喫した。
それだけに公式戦2連敗で迎えたホームでの水戸戦を、後半に同点に追いつかれながら勝ち切ったことはすこぶる大きい。
「公式戦2連敗で臨んだゲームだったので、間違いなく結果が一番必要でしたし、それを掴めたことを嬉しく思います。内容に関してはもちろん粘り強くというところを自分たちが表現するんだというところが存分に出ていたと思います。そうは言っても本来の自分たちの戦い方という部分では十分ではなかったと感じていますが、今日のゲームは何より結果が重要でしたし、それを生み出してくれたのは足を運んでくださった1万2000人前後のサポーターの皆さんのパワーだったと思っています」
指揮官もそう胸を張った。
【動画】千葉・髙橋壱晟のゴラッソ!!
8節が行なわれたJ2で堂々の首位に立っているチームに、もしかしたら驚きを感じている人もいるのかもしれない。
7勝1敗の勝点21で、突っ走っているのが、J2生活16年目を迎えたジェフユナイテッド千葉である。
2009年に降格し、翌年からJ2を戦うなかで、悲願のJ1復帰へあと一歩まで迫ったシーズンもあった。しかしオリジナル10の一角である千葉は、毎シーズン、高い期待とは裏腹に苦戦を強いられてきた。
今季も決して盤石とは言えない。内容に関してはより向上させる必要があるだろう。
しかし、指揮3年目を迎えた小林慶行監督が開幕前に、ベースを活かしつつ、「結果にこだわりたい」と強調していたように、苦しくてもしっかり勝点3を積む姿は逞しい。
開幕からの6連勝はJ2では14年の湘南(14連勝)以来、11年ぶりで、6チーム目だという(うち4チームは昇格)。その意味でもJ2生活16年目で過去最高のスタートを切ったと言えるだろう。今節で大宮が分けたため、暫定ながら2位との差も5に離している。
過去何度も苦汁を飲まされてきたチームである。「まだ信じられない、喜ぶには早すぎる」というのが大半の意見なのかもしれない。現にリーグ6連勝後、メンバーを入れ替えた3月26日のルヴァンカップでは富山に敗れ、続く30日の磐田戦ではリーグでの今季初黒星を喫した。
それだけに公式戦2連敗で迎えたホームでの水戸戦を、後半に同点に追いつかれながら勝ち切ったことはすこぶる大きい。
「公式戦2連敗で臨んだゲームだったので、間違いなく結果が一番必要でしたし、それを掴めたことを嬉しく思います。内容に関してはもちろん粘り強くというところを自分たちが表現するんだというところが存分に出ていたと思います。そうは言っても本来の自分たちの戦い方という部分では十分ではなかったと感じていますが、今日のゲームは何より結果が重要でしたし、それを生み出してくれたのは足を運んでくださった1万2000人前後のサポーターの皆さんのパワーだったと思っています」
指揮官もそう胸を張った。
【動画】千葉・髙橋壱晟のゴラッソ!!
小林監督就任1年目は6位で、昇格プレーオフ準決勝で敗退。2年目の昨季はプレーオフ進出も逃す7位。しかしチームは継続性を重視し、結果にこだわるとの目標の下、小林体制での引き続きの挑戦を決めた。
だからこそ、今季の戦い方は相手や状況によっても変わるが、従来のボールを大切にするスタイルをベースにしつつ、しっかりブロックを作って守る時間は守り、奪えばサイドを的確に突く素早い攻撃でフィニッシュまでいく、ある種、割り切った戦い方で勝点を積んでいる。
キャプテンのCB鈴木大輔も手応えを語ってくれた。
「練習からもそうだし、ゲームのなかでもそうですが、起こる事象に対して選手間でしっかり話せていて、コミュニケーションの量は半端ないです。
それによって相手がこうやってくるなら、自分たちは相手の嫌なことをこうやってやろうよと、攻守において喋って、監督、コーチらに落とし込んでもらった戦い方に、自分たちで色付けしていくという形が全体でできていると感じます。
今日の先制点はスーパーゴールでしたが(髙橋壱晟が豪快なミドルを突き刺した)、誰かに頼っているわけではなく、日替わりでヒーローが出ていますし、みんなが助けあっている。そういう空気でやれているのが一番良いですね。僕は怪我明けでコンディションを上げる必要がありますが、助けられながらやっている面はあります。
チームの雰囲気はここ数年と変わらないのですが、積み重ねたモノがあるからこそ、コミュニケーションの質が上がっている。『こうだよね』という共通認識が広がっている。これを試合中で合わせるのは結構難しい。一瞬でやらなくちゃいけないので、ひと言、言っただけで、誰もが同じ絵を描けるのは大きいですね。これは本当に日々の積み重ねがあってこそ。監督、コーチがフィードバックしてくれたり、そういうところの賜物です」
今季、勝負にこだわって戦う面に関しても、これまでの想いが詰まっていると鈴木は話す。
「それも同じ経験を共有してきているからこそ。前に出すぎてやられた試合は一杯あったし、大事な試合で何回も悔しい想いをしてきているので、それも積み重ねてこられている。
だから、誰かが、こうしようと言った時に、まったくブレない。そこで好循環で生まれていると思います」
鈴木の言葉通り、今の千葉は、監督、スタッフを含め全員が同じ方角を向き、J1復帰のために、自分たちの武器を活かして勝負にこだわっている印象だ。
まだリーグは始まったばかりで予断は許さない。それでも、これからの戦いは大いに楽しみだ。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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だからこそ、今季の戦い方は相手や状況によっても変わるが、従来のボールを大切にするスタイルをベースにしつつ、しっかりブロックを作って守る時間は守り、奪えばサイドを的確に突く素早い攻撃でフィニッシュまでいく、ある種、割り切った戦い方で勝点を積んでいる。
キャプテンのCB鈴木大輔も手応えを語ってくれた。
「練習からもそうだし、ゲームのなかでもそうですが、起こる事象に対して選手間でしっかり話せていて、コミュニケーションの量は半端ないです。
それによって相手がこうやってくるなら、自分たちは相手の嫌なことをこうやってやろうよと、攻守において喋って、監督、コーチらに落とし込んでもらった戦い方に、自分たちで色付けしていくという形が全体でできていると感じます。
今日の先制点はスーパーゴールでしたが(髙橋壱晟が豪快なミドルを突き刺した)、誰かに頼っているわけではなく、日替わりでヒーローが出ていますし、みんなが助けあっている。そういう空気でやれているのが一番良いですね。僕は怪我明けでコンディションを上げる必要がありますが、助けられながらやっている面はあります。
チームの雰囲気はここ数年と変わらないのですが、積み重ねたモノがあるからこそ、コミュニケーションの質が上がっている。『こうだよね』という共通認識が広がっている。これを試合中で合わせるのは結構難しい。一瞬でやらなくちゃいけないので、ひと言、言っただけで、誰もが同じ絵を描けるのは大きいですね。これは本当に日々の積み重ねがあってこそ。監督、コーチがフィードバックしてくれたり、そういうところの賜物です」
今季、勝負にこだわって戦う面に関しても、これまでの想いが詰まっていると鈴木は話す。
「それも同じ経験を共有してきているからこそ。前に出すぎてやられた試合は一杯あったし、大事な試合で何回も悔しい想いをしてきているので、それも積み重ねてこられている。
だから、誰かが、こうしようと言った時に、まったくブレない。そこで好循環で生まれていると思います」
鈴木の言葉通り、今の千葉は、監督、スタッフを含め全員が同じ方角を向き、J1復帰のために、自分たちの武器を活かして勝負にこだわっている印象だ。
まだリーグは始まったばかりで予断は許さない。それでも、これからの戦いは大いに楽しみだ。
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