【リオ五輪代表】"10番奪回"へ中島が猛アピール!大島からのラストパスには「優しい人なので」

2016年06月29日 本田健介(サッカーダイジェスト)

リオ五輪前の国内ラストマッチで圧巻の2ゴール!

攻撃の起点としてチームを牽引した中島。2ゴールとしっかり結果を残した。写真:茂木あきら(サッカー ダイジェスト写真部)

[キリンチャレンジカップ2016]日本4-1南アフリカ/6月29日/アルウィン

 リオ五輪前、国内でのラストマッチで南アフリカと対戦したU-23日本代表は4-1で勝利を掴んだ。

 7月1日の本大会メンバー発表直前の一戦で輝いたのは、負傷明けで、これまで背負ってきた10番を矢島慎也に譲ることとなった中島翔哉だ。

【日本×南アフリカ PHOTO】中島、矢島の2ゴールと浅野のダメ押しゴールで圧勝!

 2トップの一角で先発した中島は、相手の屈強なDFに囲まれても簡単に後ろには下げず、巧みにボールをキープして前線につなげた。
 
「数多くボールを触ってゴールに迫っていく。(浅野)拓磨がスピードがあるので活かしながら、スペースを使えたらと思っていました」
 
 その言葉どおり、8分には中盤でボールを奪い、浅野拓磨へスルーパスを送ると、30分には野津田岳人のフィードに抜け出して決定機を迎える。これはバーの上にふかしてしまったが、1点ビハインドで迎えた37分には、ゴール前へ抜け出した大島僚太の横パスを押し込んで同点弾をマーク。そして8分後には矢島へ正確なフィードを通して、逆転弾を演出し、その直後には浅野のクロスに頭で合わせて2ゴール目を奪ってみせた。

 試合後、中島は「点を取ったことよりも、チームが勝てたことが良かったです」と語ったが、4月末に右膝内側側副靭帯を損傷し、この試合がU-23代表での復帰戦だっただけに感慨もひとしおだろう。
 
 先制点につながる大島からのラストパスには「優しい人なので、パスが来る前に目があって、来るかなと思っていました。凄くありがたかったです」と笑みを見せる。
 
 先制点の場面は「最終予選を戦ってチームの団結力は強くなりましたし、あの崩し方はずっとやってきたことなので、それが出て良かったです」と手応えを語る。
 
 リオ五輪に行けるのは18人のみ。中島はそのなかに入り、長く身に纏ってきた10番を再び自分のモノにできるのか。7月1日のメンバー発表がますます楽しみになってきた。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事