「W杯優勝宣言のチームが何をやっているんだ」とは思わないが、不甲斐なしと批判されても反論できない【日本代表】

2025年03月26日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

前田が1本でも決めていれば

チャンスがありながらも決め切れなかった前田。(C)SOCCER DIGEST

 2025年3月25日、日本代表が北中米ワールドカップのアジア最終予選でサウジアラビアと0-0と引き分けた。前節のバーレーン戦ですでに本大会出場を決めた関係、さらに主力の上田綺世、守田英正、三笘薫が怪我や体調不良で不在だった影響もあり、消化不良のゲームとなった。

 サウジが「あそこまで引いてくるとは思わなかった」とは板倉滉のコメントだ。この日のサウジは5-4-1システムでブロックを組んで守ってきた。ベタ引きの相手をどう攻略するかという点で興味深かったが、結果的に日本は無得点に終わっている。

 仕留めるべき時間帯に仕留められなかったのが引き分けた要因のひとつ。9分に田中碧の縦パスから、続く10分に中村敬斗のクロスからシュートチャンスを掴んだ前田大然がどちらかでも決めていれば、まるで違う展開になっていたはずだ。

 しかし、ここで日本が決め切れなかったことで試合は膠着。サウジが日本の戦い方に慣れてきたせいで、より攻略が難しくなった。CFの前田が上田のように最前線で身体を張るようなポストプレーができていれば攻撃に厚みも出ただろうが、そうしたパターンは皆無に等しかった。裏抜けこそ持ち味の前田にそれを求めるのはそもそも酷だろう。

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 サイド頼みのアタックになり、サウジの5バックに呑み込まれる形になった。時折裏のスペースに前田らが抜け出すケースもあったが、いずれも最終局面でのクオリティを欠いている。

 途中出場でシャドーを担った堂安律は「組み立てに参加しすぎるとゴール前に入っていけない。仕留めか、組み立てかシャドーはその辺りの空気を読まないといけない」と反省を口にした。

 結果的にサウジの術中にハマった試合だった。「W杯優勝宣言のチームが何をやっているんだ」とは思わないが、スタジアムに大観衆が詰めかけたホームゲームで勝てなかったわけだから不甲斐なしと批判されても反論はできない。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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