「サウジ戦の出来ではW杯優勝なんて無理」との結論には至らない。むしろサウジは引き分けでよかったのか【日本代表】

2025年03月25日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

無理をしてまで勝つ必要はなかった

サウジの牙城を崩せなかった田中。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2025年3月25日、北中米ワールドカップのアジア最終予選を戦う日本代表が埼玉スタジアム2002でサウジアラビア代表と対戦。すでに本大会出場を決めてモチベーションが気になる森保ジャパンが、死に物狂いで向かってくるサウジアラビア代表(日本戦を前にグループCで3位。2位のオーストラリアと勝点1差)を相手にどんなパフォーマンスを見せるか、その点で注目された。

 上田綾瀬、守田英正が負傷離脱し、三笘薫、長友佑都がコンディション不良の日本代表はバーレーン戦からスタメン6人を入れ替えた。具体的には、菅原由勢、高井幸大、田中碧、鎌田大地、中村敬斗、前田大然が3月の連戦で初めて先発出場している(残り5人は鈴木彩艶、板倉滉、伊藤洋輝、遠藤航、久保建英)。

 5-4-1システムでブロックを敷くサウジに対し、立ち上がりからボールを握った日本は、菅原、中村の両ウイングバックを起点に揺さぶりをかける。そして9分に田中の縦パスから、10分には中村のクロスからいずれも前田がシュートチャンスを迎えるなど圧力を強めていった。

 サウジの守備を混乱させた要因のひとつがおそらく鎌田のポジショニングだろう。シャドーの位置に留まらず、降りてきたり、横にスライドしたりしながらパスを要求。足もとにボールが入ればダイレクトで叩くなど"嫌らしいプレー"をしていた。

 また前田のハイプレスも相当効いていた。実際、19分には敵陣でボールを奪ってそのままシュートに持ち込んだ。ゴールにならなかったものの、相手に"恐怖"を与えるうえで有効打だった。

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 決めるべきところで決められなかったが、そこまで日本にネガティブな印象はなかった。勝利が必須な状況ならまだしも、すでに予選を突破しているわけだから無理をしなくてよかった。0-0の結果にそこまで敏感にならなくていいだろう。

 むしろ、サウジは引き分けでよかったのかと、そんな疑問を抱かせた試合だった。明らかに腰が引けたサッカーで、日本をリスペクトし過ぎている印象があった。もっとも今予選で7勝1分の日本を恐れるのは当然と言えば当然だが。

 日本に話を戻せば、W杯優勝を目指すならこういう試合も圧倒しないといけないとの声はあるだろう。ただ、前述したとおり、無理をしてまで勝ちにこだわる試合では決してない。スコアレスドローという結果を受けて、「サウジ戦の出来ではW杯優勝なんて無理」という結論には至らない。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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