日本期待の20歳FWが久々に得た“16分間”で感じた課題「いい流れを生み出せるようにしたかった…」【現地発】

2025年03月14日 中野吉之伴

「チームを勝たせることを常に考えていました」

マインツ戦で74分から投入された福田。(C)Getty Images

 日本代表DF板倉滉がイエローカードの累積で出場停止となったボルシアMGは、佐野海舟が躍動するマインツにホームで1-3と敗れた。福田師王は74分からピッチに入り、7試合ぶりとなる出場を果たしている。

 アップをしている福田師王に声がかかったのは70分過ぎ。0-2と相手にリードを許す展開を好転させようと、ジェラルド・セオアネ監督がフロリアン・ノイハウス、ルーカス・ネッツとともに3枚同時の交代を決断。慎重な交代策をとることが多いスイス人指揮官にしては、かなり思い切った手に出た。

 福田らが交代の準備をしている間にボルシアMGは1点を返すことに成功。フレッシュな選手の力とともに、一気に同点へと、スタジアムの雰囲気がぐっと盛り上がるのを感じる。ピッチに入った福田は左ウイングに位置に入り、すぐに相手にプレスをかけ、味方がボールを持つと裏スペースへ抜けようと動き続ける。

 だが77分にナディム・アミリに見事なミドルシュートを決められ、ボルシアMGは再び2点差とされる。チャンピオンズリーグ出場権争いをしているマインツの守備組織は手堅く、板倉が欠場したことも影響して、効果的なボールも前線に渡らず、チャンスを作り出せない。

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 16分間の出場となった福田もいい形でボールをもらうことができず、シュートまで持ち込む機会が訪れないまま試合終了のホイッスルを聞くことになった。

「もちろん、出るからには自分がゴールを決めてチームを勝たせることを常に考えていました」
「もっと落ち着いてボールを回したかったです。点数的にも1-2の状況で入って、難しい展開だったなと思います。自分が入ったからには、チームにいい流れを生み出せるようにしたかったんですけど」
「前でティム(・クラインディーンスト)の近くにいて、セカンドボールを拾うようにと言われた。自分でシュートまでいけなかったことが課題かなと思います」

 ミックスゾーンでこちらの取材に応じてくれた福田はそう試合を振り返る。これまでの中では比較的長い出場時間。それだけに得点に絡む仕事ができなかった悔しさはもちろんあるだろう。

 結果を残さなければ、定期的に起用してもらえないという思いもあるはずだ。だが苦しい試合展開で、一人のプレーで試合の流れ全てを変えることはもちろん、流れを変えるきっかけを作るのも簡単ではない。

 得点が欲しい、新しい風が欲しいと思っていたから、監督は福田をピッチに送った。その可能性を持っていると、これまでの試合や練習で示し続けているからこそだ。

「もっと練習から頑張りたいと思います」

 そう力強く語った日本期待の20歳は、チャンスを掴むために戦い続ける。

取材・文●中野吉之伴

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