【権田修一が極める“変人力”】上司が帰るまで退社できない…それって意味ある? 言えないなら発想を変えればいい。みんなと同じが正解ではない

2025年03月17日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「日本人の中では、変わっていることは良くないとする風潮がある」

守護神として際立つ活躍を続けている権田。自身初の著書と今回のインタビューを通して、心の内を明かした。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

【権田修一が極める"変人力"(第1回/全2回)】

 日本代表GKとして、カタールW杯で活躍した権田修一が、自身初の著書を出した。タイトルは『変人力』(ワニブックス刊)、帯に書かれた文言は「リスペクトを持って異分子であれ!」。チームメイトから「変わってる」と言われ続けてきた権田が、「常識を飛び越えて成功を掴む45の思考」を記した渾身の一冊だ。

 昨季いっぱいで清水エスパルスを退団。現在は無所属で、海外移籍を目ざしている36歳の守護神に、著書を掘り下げる形で"変人"としての考え方、生き方を訊いた。

――◆――◆――

――タイトルの『変人力』は非常にインパクトがあります。このタイトルをつけた経緯、込めた意味を教えてください。

「僕のマネージャーと構成を担当したライターの木崎伸也さんがタイトルの候補を出してくれました。最初に聞いた時は正直、『ちょっとな…』と思ったんですけど、僕が信頼する2人が『このタイトルがいいんじゃないの?』ってことだったので、『だったらそのタイトルで』と。どちらかと言えば、『変人』をネガティブに捉る方が多いと思いますが、『変人とはどういう意味合いなのかをしっかり伝えていこう』って意味でも、こういうタイトルになりました」

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――自分は変人だなと感じますか?

「変わった人になろうという意識は全然ないです。結局、他人がどう思うかの世界ですし、『自分が他の人と感覚が違うな』と思った経験は、多分皆さんにもあるはずです。でも日本人はどちらかと言えば、『みんなと同じ方が正解』って捉え方をする人が多いので、そういう意味では、実は変人が多いけど、そこは隠している人が多いイメージがあります」

――変人はネガティブではなくて、むしろポジティブですよね。

「そうですね。日本人の中では、変わっていることは良くないとする風潮があると思います。人と違う感覚、違う意見を持っていることをしっかり評価してもらうじゃないですけど、それが別に悪いことじゃないんだよと、しっかり伝えられればいいなと思っています」

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