ライオン・シティ・セーラーズを率いるアレクサンダル・ランコヴィッチ監督が、サンフレッチェ広島の処分について語った。クラブ公式サイトが伝えている。

　シンガポールの強豪セーラーズは３月５日、アジア・チャンピオンズリーグ2（ACL2）準々決勝・第１戦で、広島と敵地で対戦。失点を重ね、１－６で大敗した。

　しかし試合後、途中出場で５点目を奪っていたヴァレール・ジェルマンは、AFCクラブ競技会における出場停止処分未消化で、出場資格を有していない事実が発覚。没収試合（広島が０－３の敗戦）となり、セーラーズは５点ビハインドから一転、３点リードとなった。

　予想だにしない展開で12日のホームでの準々決勝・第２戦を迎えるなか、ランコヴィッチ監督は前日会見で「AFCの決定を知ったのはファーストレグの２日後だった」と明かした。

「正直、驚いたよ。このような状況に遭遇したのは初めてだ。純粋にスポーツ的な観点から言えば、それはフェアなのか？いや、はっきり言わせてもらえば、私はハッピーではない。とはいえ、クラブとして、我々は何も悪いことはしていない点も明確にしておきたい。これがルールだ。私たちはこのような勝利は望んでいないので、この状況を残念に思っている」
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　46歳のセルビア人指揮官はそのうえで、「セーラーズは守備的なアプローチを取るのか？」という問いに対し、次のように答えた。

「予想もしていなかったアドバンテージを得たため、この試合への取り組み方が少し変わった。そう、明日は守備が非常に重要になる。アジアで最高のチームの１つと対戦するわけだからね。私がこのクラブに加入して以来、間違いなく最強の相手だ。

　最初の試合では、簡単に失点してしまった。それは防げたかもしれない。もっとも、ただ黙って守るつもりはない。このようなチームに対して何か仕掛ける必要がある。プランはあるし、それが上手くいくよう願っている。準決勝に進むために全力を尽くすつもりだ」

　また、同クラブの主将ハリス・ハルンも会見に出席。「ACL2の全試合で、同じメンタリティとマインドセットを維持することが重要だ」と説いた。

「３点のアドバンテージがあるが、相手のクオリティを認めなければならない。自分たちが有利な状況ではあるが、それを意識し過ぎないようにする。まだ試合は残っているので、自分たち自身にフォーカスを当て、明日どのように仕事を成し遂げるかを考えるんだ」

　広島撃破の期待はホームサポーターの間で格段に高まっており、チケットは「飛ぶように売れている」という。サンフレッチェからすれば、大アウェーを覚悟しなければならない状況だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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