横浜FCの伊藤翔が強調する“繰り返し”。いかに勝点3を奪うか。とにかく結果を出せば「だんだん内容も良くなっていく」

2025年02月28日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

3月に入って最初の2試合は広島、町田と対戦

横浜FCに在籍5年目の伊藤。J1残留のために「戦えるだけじゃダメ。勝点を取らないと」と力をこめる。写真:滝川敏之

 1つの成果は出せた。ただ、それで満足はできない。

 開幕2試合を終えて1勝1敗の横浜FCは2月26日、J1第3節で横浜F・マリノスと敵地で対戦し、0-0のスコアレスドロー。アウェーでの横浜ダービーは過去4戦全敗だったが、初めて勝点を持ち帰ることができた。

 自慢の堅守で相手の攻撃をシャットアウトした一方で、攻撃面ではノーゴール。この横浜戦の前に伊藤翔は「守備はもちろん安定しているけど、どうやって攻めるかは課題としてある」と語っていた。引き分けよりも勝利。勝点3を掴むためにはゴールが必要だ。

「攻撃の構築が一番難しいんだけど、それをやっていかないと。練習から落とし込んでいくしかない。繰り返し、繰り返し。もっとすり合わせられるところはあると思う。とりあえず型を作っておけば、その逆もいけるよねってあるから。もっと全員で意思疎通、共通認識を。マジで繰り返し。繰り返してやるしかない」

 3節終了時点で勝点4の9位。J1残留を目ざすチームにとって、まずまずのスタートだ。3月に入って最初の2試合は、サンフレッチェ広島、FC町田ゼルビアと優勝候補に挙げられる難敵と相まみえる。

「そういうチームと戦って、本当に自分たちの立ち位置や、自分たちがどれだけできるかが分かると思う」と気を引き締める伊藤は、何よりも結果にこだわる。

「手応えはあるけど、手応えと結果が一致するかどうかは、また別の話。そこが一致してくると、本当に良い循環に入ってくる。結果が出てこそ、いろんなことが回っていくというか、深まっていく。内容が良いから結果が出るわけではないと思う。結果が出ていると、だんだん内容も良くなっていくみたいな。まずは結果を追い求めて、そこから一回、内容を見ていこうかって。そういう順番だと思う」
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 たとえ内容に課題があっても、点を取って最後は勝てばいい。その意味で、経験豊富なアタッカーの伊藤にも期待がかかる。昨季はJ2で33試合に出場し、カプリーニ(現・大宮)、小川慶治朗と並びチームトップの7ゴールを挙げてJ1昇格に貢献した。

 今季はここまでベンチスタートが続き、横浜戦は出番がなかったが、ピッチに立って活躍するためにスタンバイしている。

「ゴール前は常に狙っているし、それが仕事でもあるけど、感覚は悪くない。そこが噛み合ってくれば。いずれにしても、いかに勝点を積むか。そのための日々準備ですよ。今日の練習もそうだし、試合前のアップもそうだし、起きた時からそう。なんなら週の頭からそうだし。日々、準備の繰り返しですよ」

 かねてより横浜FCの"J1定着"を願っている36歳の今季初ゴールが待ち遠しい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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