C・ロナウドが2ゴールもドローのポルトガル…3位で決勝トーナメントへ

2016年06月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

堅守を誇り、しっかり繋ぎチャンスを創出し続けたハンガリー。

チームに初勝利はもたらせなかったものの、2ゴールを決めたC・ロナウド。決勝トーナメントでは、勢いに乗れるだろうか。写真はヒールシュートでのゴール。 (C) Getty Images

 6月22日(現地時間)、EURO2016のグループステージで、ポルトガルは3-3でハンガリーと引き分けた。
 
 先の2戦をいずれも引き分け、3位に沈んでいるポルトガル。一方、勝点4を獲得したハンガリーはすでに決勝トーナメント進出を決めているという、予想外の状況で最終節を迎えることとなった。
 
 この試合で勝点1を奪えば、3位でもグループステージ突破が決まるポルトガルは、序盤から積極的にゴールを狙っていく。11分にはナニの打点の高いヘッド、16分には右からのクロスをC・ロナウドが身を投げ出して頭で合わせるなど、惜しいシュートを放った。
 
 一方のハンガリーは、これに対して堅い守備で対抗するが、守り一辺倒ではなく、ボールを奪うとしっかり繋ぎ、両サイドから良質のクロスを入れてチャンスを作る。
 
 一進一退の攻防が続くなか、19分に試合は動いた。先制したのはハンガリーだ。CKのクリアボールを胸トラップしたゲラが、落ち際を強烈に叩いて、ポルトガル・ゴールの右隅を破った。
 
 負ければグループステージ敗退となるポルトガルは窮地に追い込まれ、焦りもあってかプレーの精度が落ち、またハンガリーの守備がさらに集中力を高めたことで、しばらくは苦しい状況を強いられる。
 
 40分にはロブレンチチュに左サイドを突破され、きわどいクロスを入れられてぺぺが辛うじてクリアするなど、危ない場面も迎えたポルトガルだが、その矢先に同点ゴールは生まれた。
 
 C・ロナウドが中盤からグラウンダーの縦パスを通すと、斜めに走り込んできたナニが振り向きざまに左足を一閃。ボールはGKキラーイのニアを抜けていった。
 
 試合を振り出しに戻し、少し安堵して後半を迎えたポルトガルだが、開始2分で再びビハインドを負うこととなる。ジュジャークが蹴ったFKが壁に当たって軌道が変わり、ゴールネットを揺らしたのだ。
 
 その直後にもロブレンチチュに決定的なシュートを浴びたポルトガルだが、50分、マリオの右からのクロスを、C・ロナウドが跨ぎながらヒールでコースを変える技巧的なシュートを決め、再び同点に追い付いた。
 
 ようやくエースに待望のゴールが生まれ、一気にポルトガルが勢い付くかと思われたが、ハンガリーはその5分後、2点目を挙げた時と同じ位置でFKを得る。
 
 再びジュジャークが蹴り、壁にはね返されたものの、自らこれを拾って中に切れ込んでシュートを放つと、ボールはゴール左隅に突き刺さり、三たび、ハンガリーがリードを奪った。
 
 またしても追い詰められたポルトガルだが、粘り強く攻め続け、62分、ショートコーナーからのクロスをC・ロナウドが頭で合わせてゴール。試合は壮絶な点取り合戦の様相を呈する。
 
 ハンガリーはカウンターからエレクがポストを叩く決定的なシュートを放ち、ポルトガルも効果的なパスワークからチャンスを創出。C・ロナウドは再三オフサイドをとられるものの、これまで以上に得点への欲求を示し、前線を疾走する。
 
 72分、右からのクロスにC・ロナウドが高くジャンプして頭で合わせるが、着地に失敗し、左足を痛めたかに見えたが、すぐに立ち上がってプレーを続行。75分には難しい浮き球のボールを反応良く右足ボレーで合わせるも、わずかにクロスバーを越えた。
 
 マリオがバイタルエリアで存在感を示し、交代出場のサンチェスやカレスマが相手DF陣を脅かし続けるポルトガルは、後半途中から完全に主導権を握り、再三ハンガリー・ゴールに迫るが、決定的なシュートを放つまでには至らない。
 
 90分、自ら倒されて得たゴール正面のFKをC・ロナウドが蹴るが枠を外れ、アディショナルタイムでも試合は動くことなく、終了の時を迎えた。
 
 ハンガリーは総勝点を5とし、堂々、首位でのグループステージ通過。一方、ポルトガルは、同時刻開催のアイスランドが土壇場で勝利を奪ったため、3位での決勝トーナメント進出が決まった。
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