【岩本輝雄】J1復帰の横浜FCは残留できる? 開幕戦は黒星も、可能性は十分あるはず。理由は前線3枚。起点は作れる。あとはどう崩すか

2025年02月16日 岩本輝雄

あとはやっぱり福森のセットプレーかな

新戦力の武蔵。横浜FCの新たな得点源として、かかる期待は小さくない。写真:福冨倖希

[J1第1節]横浜FC 0-1 FC東京/2月15日/ニッパツ三ツ沢球技場

 今季のJ1がいよいよ始まったね。開幕戦は三ツ沢に行った。横浜FCのシーズンシートも購入済み。相手はFC東京だった。

 1年でJ1に復帰した横浜FC。まずは"残留"が最大のミッションになる。そのための第一歩となるゲームは0-1で敗れた。61分、一瞬の隙を突かれて白井にゴールを決められた。

 J1でも戦い抜けるのか。黒星スタートとなったけど、可能性は全然あると思う。その理由の1つは、前線の3枚。この日は1トップでソロモン、2シャドーでパウロと武蔵が先発した。彼らは距離感が良いし、ボールも収められる。すごく良かったと思う。

 前で起点を作れるから、あとはどうやってそこから崩していくか。サイドがいかに絡んでいくか。相手がハイプレスをかけてくるシチュエーションでも、それをかいくぐって縦パスを入れる。さて、どうするか。その点で、もっとウイングバックやボランチとの連係が高まってくれば、チャンスはさらに増えるはず。
【画像】最後まで選手と共に勝利を目指した横浜FCサポーター!
 武蔵と同じく、新加入でボランチの駒井も良かった。3バック中央のンドカも相変わらずタフで強い。センターラインは盤石。四方田監督は就任4年目で、やろうとするサッカーがしっかり落とし込まれている。

 横浜FCからすれば、"もったいない"試合だったと思う。前半は特にペースを握っていたからね。結果的に、シュート数で相手の5本に対して、横浜FCは10本。そのうちのどれかが決まっていれば...決めるべきところで決めないと、いずれ失点して負けてしまう。サッカーの"あるある"とも言えるよね。

 ホームで手痛い敗戦。スタートでつまずいたけど、見ているファンやサポーターも、今後への期待を抱かせる戦いぶりでもあったんじゃないかな。ただ、J2に比べて、J1は巻き返すのが簡単じゃない。このままズルズルといかないように、早いうちに勝利が欲しいところだね。

 勝点3を掴むために、あとはやっぱり福森のセットプレーかな。FC東京戦ではコーナーが5本。まだしっくりきていない印象を受けたけど、これも徐々にハマってくるはず。効率良くゴールを奪えれば、勝利の確率も高まる。福森の左足にも注目したいね。

【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、52歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた"40メートルFK弾"は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。

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