「ベンチスタートで悔しい気持ちがなかったといえば嘘になります」と本音を漏らしたストライカーが正真正銘のラストプレーで意地の決勝弾

2025年02月15日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「こぼれてきそうだな」という感覚が

山形戦で決勝点を挙げた藤井。写真:鈴木颯太朗

 2025年2月15日、RB大宮アルディージャとモンテディオ山形のJ2開幕節。1-1のドローで終わるかと思いきや、90+7分、ホームチームが土壇場で勝ち越す。正真正銘のラストプレーでスタジアムに特大の歓喜をもたらしたのは途中出場のFW藤井一志だった。

 コーナーキックのチャンスから浦上仁騎がペナルティエリア中央から左足でシュート。これは相手GKに防がれるも、こぼれ球に反応した藤井が左足で流し込んだのだ。藤井には「こぼれてきそうだな」という感覚があった。

「相手より早くスタートして押し込めました。泥臭いゴールですが、勝利に導けて良かったです」

 どんな形でもゴールはゴールである。

「やっぱりストライカーとして勝利に導くゴールは常に意識しているので、形はどうあれ、自分の仕事ができました」
 
 決定機を外す場面もあった藤井は「あのまま終わったら僕自身のせいで勝てなかったことになる」と責任を感じていたが、「今季は気持ちの切り替えを意識していた」。「もう1回チャンスが来ると信じていた」結果、劇的なゴールが生まれたのである。

 「ベンチスタートで悔しい気持ちがなかったといえば嘘になります」と本音を漏らした藤井。その悔しさを前面に押し出したからこその"意地の決勝弾"とも言えた。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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