「走れない闘えない努力もしない口先だけは立派な史上最低イレブン」「恥を知れ」悪夢のセレモニーから1年約3か月を経て、大宮は“RB元年”の開幕戦で最高の勝利

2025年02月15日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「元に戻ったポジションからどう戦っていくか」

大宮は藤井の劇的なゴールで開幕戦勝利を飾った。写真:鈴木颯太朗

 2025年2月15日のNACK5スタジアム大宮でのJ2開幕節、RB大宮アルディージャがモンテディオ山形に2-1と勝利。1-1で迎えた90+7分、藤井一志が決勝弾を叩き込む劇的な展開で勝点3を手にした。

 試合後、大宮の長澤徹監督はミーティングで話した言葉を明かしてくれた。

「2シーズン前、(J2の)19位(実際は21位)で落ちたクラブが19位で戻ってきたと、そうミーティングで伝えました。元に戻ったポジションからどう戦っていくか、山形には挑戦しようと。それは揺るぎない事実です」

 それで思い出したのが、2023年11月12日に行なわれた大宮の最終戦セレモニーだ。このシーズンはJ2リーグの21位に沈み、クラブ史上初めてJ3に降格したことでセレモニーの開始からブーイングの嵐で、大宮サポーターは以下のような横断幕を掲げた。

「目標未設定 不十分な編成 Jリーグ舐めるな」
「恥を知れ」
「走れない闘えない努力もしない口先だけは立派な史上最低イレブン」
「J2 21位は結果よりも居心地の良さを求めた者が招いた必然の結果」

 刺激的なメッセージ(一部抜粋)とはいえ、そのシーズンの体たらくに対するファン・サポーターの素直な気持ちだった。
 
 悪夢の光景から1年約3か月を経て、この日、スタジアムは大きな歓喜に包まれた。2シーズンぶりの開幕戦での勝利の価値を長澤監督は次のように話していた。

「結果が大事だと思っていました。5試合くらい白星がついてこないと別の戦い方をしなくてはいけないので、勝てたのは前進できる要素になります」

"R B元年"の開幕戦を勝利という最高の形で飾った大宮。躍進の予感が漂う。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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