RB大宮アルディージャはクロップ来場のJ2開幕戦で劇的な勝利。モンテディオ山形に一旦は追いつかれながらも90+7分に藤井の決勝弾で2-1と勝ち越す

2025年02月15日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

途中出場の藤井が大仕事

シャドーで先発出場した豊川はノーゴールだったが、大宮は勝利を飾った。写真:鈴木颯太朗

 2025年2月15日、NACK5スタジアム大宮で開催されたJ2開幕節、モンテディオ山形と対戦したRB大宮アルディージャは3-4-2-1システムで臨んだ。

 CFのファビアン・ゴンサレスが軸のハイプレスで山形にプレッシャーをかければ、シャドーの一角を担う杉本健勇が落ち着いたボール捌きでチャンスを作ろうとする。スタジアムに詰めかけた大観衆の後押しもあって、ホームチームはアグレッシブなサッカーを展開した。

 ボランチのアルトゥール・シルバ、CBガブリエウの動きも素晴らしく、20分あたりまで主導権を握った大宮。その後F・ゴンサレスが負傷後退するアクシデントがあったものの、左ウイングバックの泉柊椰や杉本が鋭いシュートでゴールに迫るなど、昨季J2で上位に食い込んだ山形を相手に前半は堂々たる戦いぶりを見せた。

 一方、4-3-3システムで臨んだ山形はCFのディサロ燦シルヴァーノ、トップ下の土居聖真がほぼ抑え込まれたせいで、なかなか良い形を作れなかった。ボランチコンビの髙江麗央と中村亮太朗にボールが入っても、そこから中央突破は望めず、逃げるような形でサイドへ展開していた。

 なんとかゴール前にボールを放り込んでもガブリエウの強固な守備に苦戦。チャンスに恵まれなかった前半の山形はスコアレスで御の字の出来だった。
 
 そうして迎えた後半、試合が動く。52分、小島幹敏のCKに上手くヘッドで合わせたCB濱田水輝の先制弾でホームの大宮がついにリードしたのだ。

 これで意気消沈する気配もあった山形だが、66分、イサカ・ゼイン、ディサロと繋いだボールを最後は土居が押し込む形で追いついた。

 山形が前線の4枚を替え(ディサロ→藤本佳希、イサカ→坂本亘基、國分伸太郎→吉尾海夏、土居→高橋潤哉)、対する大宮も2枚交代(豊川→谷内田哲平、泉→関口凱心)した67分以降はよりオープンな展開となった。

 終盤戦に双方とも決め手を欠いた試合は1-1のまま終わるかと思いきや、最後の最後でドラマが待っていた。後半のアディショナルタイム、セットプレーのチャンスから最後は途中出場の藤井一志が勝ち越しゴール。来場したユルゲン・クロップが観戦する中で、2-1と劇的な勝利を収めた。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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