アルバニアがルーマニアからグループ突破の偉業に望みを繋ぐ、大会初勝利を挙げる!

2016年06月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

粘り強い守備でルーマニアを封殺。

持ち味の堅守速攻のスタイルでルーマニアの積極性を打ち消したアルバニア。他のグループの結果次第ではあるがグループ突破に望みを残し、チームはサポーターとともに喜びを爆発させた。(写真は先制点のシーン) (C) Getty Images

 6月19日(現地時間)、EURO2016のグループAの最終節、ルーマニア対アルバニアが行なわれ、アルバニアが1-0で勝利した。

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 ともにグループ突破の可能性を残すなかでの試合は、立ち上がりから中盤でボールを奪い合う激しい展開で幕を開けた。
 
 そのなかでルーマニアが左サイドを起点にアルバニアゴールに迫る。
 
 4分、左サイドからのボールをバイタルエリアで受けたホバンがミドルシュートを枠に飛ばす。さらに8分には相手のクリアミスをスタンクがボレーで狙った。しかし、いずれもアルバニアの守護神ベリシャに止められ、ネットを揺らすには至らない。
 
 スムーズな攻撃から早々にチャンスを掴んだルーマニアは積極的に縦へと仕掛けて主導権を握った。
 
 守勢に回ったアルバニアではあったが、素早い出足からのタイトな寄せでルーマニアにプレッシャーをかけて、徐々にミスを誘発させ、カウンターからチャンスを作り出した。
 
 23分にはショートカウンターから右サイドのリラがグラウンダーのクロスをペナルティーエリア内に送り、それに左サイドからボックス内に入り込んでいたレニャニが合わせたが、このチャンスは惜しくもクロスバーを越えてしまった。
 
 相手の積極的な守備からのカウンターを恐れ、立ち上がりの積極性を失ったルーマニアに対し、勢いを取り戻したアルバニアという展開となった試合は前半終了間際に動く。
 
 43分、右サイド、敵ペナルティーエリア脇でのスローインからリラがいち早くスタートさせ、受けたメムシャイが素早くクロスボールを送り、ファーサイドでサディクが頭で合わせて先制点を奪った。
 
 アルバニアが先手を取って折り返しとなった試合は、後半も両チームがハードワークを怠らないアクティブな展開となる。
 
 しかし、激しく競り合ったことで57分にルーマニアのアリベクが、59分にはアルバニアのサディクが負傷交代。互いにストライカーがアクシデントに見舞われてしまう。
 
 このアクシデント以降、ペースを掴んだのはルーマニアだ。60分以降から相手の運動量が低下してプレッシャーが掛からなくなったことで、敵陣でプレーする時間が長くなり、決定機を創出した。
 
 76分にはトルジェからのパスに抜け出したアンドーネが決定的なシュートを放つがクロスバーを叩いた。
 
 ルーマニアは60パーセントを越える支配率を維持しながらも、最後まで相手の身体を張った守備を崩す術を見出せなかった。結局、試合は1-0のままアルバニアが勝利した。
 
 敗れたルーマニアは最下位に転落し、敗退が決定。一方、粘り強いサッカーでEURO初勝利という歴史的勝利を手にしたアルバニアは勝点を3に伸ばし、グループ3位に浮上。初の16強進出という偉業への可能性を残した。
 
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