「“現代版イニエスタ”は印象に過ぎない」バルサ番記者が見たペドリの素顔。故障癖を克服しリーダーシップを…【現地発コラム】

2025年02月04日 エル・パイス紙

指揮官は「クオリティと野心に溢れている」

心身ともに逞しさを増したペドリ。(C)Getty Images

 ペドリは物静かで、少しシャイな、現代版アンドレス・イニエスタのような選手だと思われている。しかし、それはあくまで印象に過ぎない。素顔の彼は明るくおしゃべり好き。キャプテンが怪我などでリーダーシップを発揮できない場合は、その役割を買って出ることも厭わない。

 クラブによると、今シーズン、バルサで試合後に最も頻繁に報道陣の前に姿を現した選手でもある。ハンジ・フリックの監督就任を境にピッチ内外で存在感を高めており、当の指揮官も「クオリティと野心に溢れている。何でも簡単にやってのける。彼のプレーを見るのは本当に楽しい」と賛辞を惜しまない。

 昨夏のEUROの準々決勝ドイツ戦でトニ・クロースの強烈なタックルを受け、膝を負傷した時、バルサの関係者は「ありえない。どこまで不運が続くんだ」と頭を抱えた。

 ベストフォームを取り戻すべく、スタッフと二人三脚で取り組んでいる最中でのアクシデントだった。不可解だったのは、ペドリが苦境にあえぐ中、クラブ内からも、その資質を疑う声が出ていたことだ。

「イニエスタを彷彿とさせる」とペドリを評価していた前監督のシャビは、当時、最も心配していた人物の1人だった。ペドリにとっては奇妙な時期で、クラブ内外で擁護派と批判派に分かれていた。

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 ペドリは怪我についても、側近曰く「有害で嘘の」クラブからのリークについても答えを持っていなかった。しかしクロースからEUROを終わせる病院送りのタックルを受けた直後、ついに答えを見つけた。

「ペドリは長い間、ベストフォームを取り戻そうと懸命に努力してきた。今度こそきっかけを掴んだことを願ってやまない」と側近は強調する。かくして筋肉質でパワフルになったタイミングで、ペドリはフリックと出会った。

「ペドリはとてもプロフェッショナルな選手だ。練習だけでなく、体のケアにも多くの時間を充てている」

 フリックはペドリを称賛し、その一方でペドリは「新たにやって来たフィジカルトレーナーは、大きな力になってくれている。練習もハードで、それは試合を見ていれば分かるはずだ」と新フィジカルトレーナーのフリオ・トゥスを称賛する。しかし、この発言にシャビは、ペドリにメッセージを送って不快感を示した。

 しかしペドリはどこ吹く風と言わんばかりに「シャビのもとでハードな練習をしていなかったとは一言も口にしていない。ジムでのトレーニングメニューも変わって、ゴムチューブなど様々なツールを使って行っている。個人的には今のほうがずっと合っている」と語った。

 フィットネス能力の向上とともに、新パートナー、マルク・カサドの後方支援を受け、サッカーセンスにもますます磨きをかけている。試練を乗り越え、心身ともに逞しさを増したペドリはピッチ上だけでなく、ドレッシングルームでもリーダーの1人としてチームを引っ張っていく。

文●ファン・I:イリゴジェン(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸

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