捨て身の攻撃が実ったハンガリー。堅守を打ち破り、グループ突破へ一歩前進!

2016年06月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

DF一枚を削った交代策が終了間際に実る。

終始ボールを保持しながらも、決め手を欠いたハンガリーだったが、何とかアイスランドの堅守を打ち破り、グループ突破へ前進した。 (C) Getty Images

 6月19日、EURO2016のグループFのハンガリー対アイスランドの一戦が行なわれ、1-1で引き分けとなった。
 
 初戦でオーストリアを2-0で下し、本大会44年ぶりの勝利を挙げ、勢いに乗るハンガリーは、キックオフ直後から武器であるサイドアタックを果敢に仕掛けた。
 
 一方のアイスランドは自陣に引いて戦った初戦のポルトガル戦とは異なり、積極的にプレスをかけてハンガリーに応戦した。
 
 徐々に落ち着き始めた試合は20分を過ぎてからはロングボールを中心にチャンスを窺うアイスランドの攻撃に難なく対応したハンガリーがポゼッションを高めて、試合を支配した。
 
 アイスランドを押し込むハンガリーはサイドを起点にゴール前までボールを運ぶも、ラストパスの精度を欠き、シュートシーンを作り出せなかった。
 
 攻め手を欠くハンガリーに対して、ロングボールからの執拗な力技でゴールをこじ開けようとするアイスランドは、33分にグドムンソンがゴール前でGKとの1対1の決定機を掴んだが、キラーイの好セーブに阻まれる。
 
 しかし、このチャンス創出でペースを取り戻したアイスランドが先手を奪う。
 
 40分、CKの処理でボールをこぼしたキラーイがR・シグルドソンを倒してPKを献上。これをG・シグルドソンが冷静に左下隅に沈めて、先制に成功した。
 
 得点直後から自陣に引く得意の守りを披露するアイスランドにハンガリーは攻略の糸口を見いだせないまま、45分を終えた。
 
 67パーセントという支配率を残しながら、堅守の前にフィニッシュまで持ち込めなかったハンガリーは後半もポゼッションを高めて、敵陣に仕掛けていった。
 
 アイスランドは自陣に10人が下がり、統率のとれた守備を展開。59分にはカウンターからサイドを突破し、バーバルソンが決定的なヘディングシュートを放つなど理想的な形を作り出す。
 
 なんとか得点を奪いたいハンガリーは65分にFWのニコリッチとベデを同時に投入し、さらに84分にCBユハースに代えてFWのサライを送り出し、前線に厚みをもたらす。
 
 ハンガリーのDFを1人削った捨て身のパワープレーは、終了間際にアイスランドの堅陣を打ち破る。
 
 87分、右サイドを突破したニコリッチのグラウンダーのクロスボールが、アイスランドのサイバルソンの足に当たってゴールに吸い込まれて同点となったのだ。
 
 結局、試合は1-1のままで終了。持ち味の守備を発揮し、終盤に相手の猛攻を凌げなかったアイスランドは、またも待望のEURO初勝利を挙げることができなかった。
 
 一方、攻撃的な交代策が実り、土壇場で同点に追いついたハンガリーは勝点を4とし、グループ首位に躍り出て、グループ突破へ前進した。
 
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