疑念を打ち消した“MとN”。王者スペインが3発快勝で決勝トーナメントへ!!

2016年06月18日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

スペインが2戦連続の完封勝利!!

34分、ノリートのクロスにモラタが頭で合わせる。若きエースの一撃でスペインが先制した。 (C)Getty Images

 6月17日(現地時間)のグループステージ2節、スペイン対トルコ戦は攻撃陣が爆発したスペインが3-0で勝利。3連覇を狙う前回王者が順当に決勝トーナメント進出を決めた。
 
 初戦と同じスタメンで臨んだスペインに対し、トルコは敗れたクロアチア戦からCFを変更。ボールを収めきれなかったジェンクに代わって、スピードのあるベテランのブラクをスタメンに起用した。
 
 グループステージ突破のために、強豪スペインが相手とはいえ勝点が欲しいトルコは、立ち上がりからCBのメフメト・トパルが敵陣までドリブルで持ち上がるなど、積極的な姿勢を見せる。
 
 しかし、その勢いも長くは続かなかった。スペインの流れるようなパス回しに翻弄され、じわりじわりと自陣に押し込められていったのだ。
 
 初戦のチェコ戦と同様、中央とサイドを上手く使い分けながら攻めるスペインは、11分にジョルディのクロスにモラタが飛び込み、そのプレーで得たCKをピケが頭で叩きつける。29分にはブスケッツの縦パスを収めたノリートが右足でゴールを脅かし、さらに32分にはシルバとファンフランで右サイドを崩し、マイナスのラストパスにノリートが合わせる。
 
 そして――。"ゴール"という回答を出したのは、チェコ戦で不発に終わり、懐疑的な目を向けられていた「スペイン版MSN」のふたり、モラタとノリートだった。
 
 まず34分、左サイドからノリートが上げたクロスボールにモラタが頭で合わせて先制すると、そのわずか3分後、再び左サイドからイニエスタ→ジョルデイ→ノリート→セスクとつなぎ、最後はセスクの浮き球のパスが相手DFに当たってこぼれたボールを、エリア内に走り込んでいたノリートがハーフボレーで沈めた。
 
 後半の頭からトルコはパスセンスに長けたシャヒンを投入。反攻に転じようとするが、その矢先の48分、逆にトドメを刺される。
 イニエスタのスルーパスにジョルディが抜け出し、最後は再びモラタが流し込んで3-0。これで勝負はあった。

「ボールをいくら回しても、点が取れなければ意味がない」と揶揄されていたスペインだが、この日は取るべき前線のアタッカーが躍動し、雑音を消し去った。
 大量リードにより、ブルーノ、コケの試運転も済ませるなど、王者が余裕の展開で決勝トーナメント進出を決めている。
 
 一方のトルコは攻撃が散発的かつ単調で、ゴール前のシーンをほとんど作れなかった。終盤には、初戦に続いてこの日も動きが重かったエースのアルダが、味方サポーターからブーイングを浴びる悲しい幕切れを迎えている。
 
 
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