熱を帯びてきた欧州監督市場。清武獲得のセビージャはサンパオリ、パリSGはエメリの招聘が間近に!?

2016年06月17日

エメリが去ったセビージャはサンパオリと急接近。

セビージャとの契約が間近に迫ったサンパオリ。チリ代表を15年の南米王者に導き、FIFA年間最優秀監督候補にノミネートされた知将だ。(C)REUTERS/AFLO

 マンチェスター・シティがジョゼップ・グアルディオラ、マンチェスター・ユナイテッドがジョゼ・モウリーニョ、チェルシーがアントニオ・コンテ、バイエルンがカルロ・アンチェロッティの招聘をいち早く決断し、5月初旬にはユベントスがマッシミリアーノ・アッレグリと契約を更新。その後いったん落ち着いた印象もあった監督市場が、ここにきて再び熱を帯びてきている。

 レアル・マドリーでは、就任わずか半年で欧州制覇を成し遂げたジネディーヌ・ジダンの続投をフロレンティーノ・ペレス会長が明言。一時は退任を示唆していたアトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネも、6月に入って留任を決断した模様だ。

 リーガ・エスパニョーラの有力クラブでは、セビージャで新監督が誕生する。すでにヨーロッパリーグ3連覇の最大の功労者であるウナイ・エメリの退任を発表。その一方で、チリ代表を2015年コパ・アメリカ王者に導いたホルヘ・サンパオリと交渉を続けており、近日中にもまとまりそうだ。

 そのエメリは、シメオネの招聘を画策していたパリ・サンジェルマンと急接近。すでに合意に至った模様で、これに伴い2月に契約を延長したロラン・ブランの退団が決定的になった。

 エメリに熱視線を注いでいたミランの動向も注目を浴びている。噂される中国資本への身売りが決まれば、クリスティアン・ブロッキ現監督に見切りをつけて新たな指揮官を招く可能性が高く、マンチェスター・Cを去ったマヌエル・ペレグリーニなどがその有力候補に挙がる。

 他にもセリエAでは、15-16シーズンにミランを半年あまりで解任されたシニシャ・ミハイロビッチがトリノと契約。そのトリノを去ったジャンピエロ・ヴェントゥーラは、アントニオ・コンテがEURO2016終了後に退くイタリア代表の監督に就任する。

 プレミアリーグでは、主力を引き抜かれながらもサウサンプトンを躍進に導いたロナルド・クーマンが、エバートンの新監督に。そのクーマンの慰留に失敗したサウサンプトンは、就任1年目の10-11シーズンからアヤックスを国内4連覇に導いたフランク・デブールの招聘が取り沙汰される。

 5月にアンドレ・ブライテンライターの退任を発表していたシャルケは、昨夏にもアプローチを試みたマルクス・ヴァインツィールと契約。弱小アウクスブルクをあっさり残留させたその手腕を、初采配となる国際水準の有力クラブでも発揮できるか。

■欧州メガ・有力クラブ監督の今夏の動向

バルセロナ/L・エンリケ 留任
R・マドリー/ジダン 留任
A・マドリー/シメオネ 留任
バレンシア/アジェスタラン 留任
セビージャ/エメリ→サンパオリ?

マンチェスター・C/ペレグリーニ→グアルディオラ
マンチェスター・U/ファン・ハール→モウリーニョ
チェルシー/ヒディンク→コンテ
アーセナル/ヴェンゲル 留任
リバプール/クロップ 留任
トッテナム/ポチェティーノ 留任

ユベントス/アッレグリ 留任
インテル/マンチーニ    留任
ミラン/ブロッキ 不透明
ナポリ/サッリ 留任
ローマ/スパレッティ 留任
フィオレンティーナ/P・ソウザ 留任濃厚

バイエルン/グアルディオラ→アンチェロッティ
ドルトムント/トゥヘル 留任
シャルケ/ブライテンライター→ヴァインツィール

パリSG/ブラン 退任濃厚

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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