【浦和】SNS人種差別発言の経緯まとめ。投稿者はTV観戦で感情的になる

2016年06月17日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

投稿者が判明したものの、一時、連絡が取れない雲隠れの状態に。16日、ようやく面談に現われる。

鹿島戦では、ゴール裏に今季のユニホームをイメージする美しいコレオグラフィが描かれた。浦和のサポーターの応援は素晴らしいのだが。(C)SOCCER DIGEST

 6月11日、J1の15節・浦和-鹿島戦の直後(1-0で鹿島の勝利)、鹿島のカイオのツイッターに、「黒人死ね」などと人種差別的と受け止められる投稿が行なわれていたことが発覚した。
 
 これを受けて、カイオはツイッターで「僕は黒人であることを誇りにしている」などと、自身の想いを綴った。また、浦和、鹿島、Jリーグが見解を示した。
 
 浦和は「このような行為は断じて許せるものではなく、誠に遺憾です。浦和レッズは断固として差別を許さず、今後も、サッカーファミリーの一員として、差別撲滅に向けた取り組みを進めてまいります」などと報告。
 
 Jリーグは「本件は、スタジアム外で発生した事象であり、Jリーグによるクラブへの処分はありません」と発表した。
 
 13日、浦和はこの件に関する「第2報」を公式ホームページで発表する。投稿者が判明して連絡を取り面談をする約束をしたものの、雲隠れをしてしまったというのだ。そのため、「法的措置も辞さない」という強硬な姿勢を示した。
 
 内容は下記の通り。
 
「差別的な投稿を行ったSNSのアカウントへ浦和レッズからダイレクトメッセージを送ったところ、投稿を行った本人と見られる人物から携帯電話で連絡が入りました。
 
 12日、面談する約束をしていたその人物は、約束の時間になっても待ち合わせ場所に現われず、携帯電話も着信拒否状態となり、連絡が取れない状況に。
 
 浦和レッズは、どんな人物であろうと誠意を持って直接面談し、浦和レッズのファンであるかどうか、また投稿の意図や謝罪の気持ちがあるかどうかなどを確認しようとしましたが、投稿者と見られる人物の誠意ある行動が見られず、誠に残念な気持ちです。
 
 上記の投稿者と見られる人物の誠実さを欠く行動などから、浦和レッズとしましては、この人物をレッズのファン・サポーター、またサッカーファンとみなすことはできません。今後、法的な措置も検討していきたいと考えています。
 
 浦和レッズとしましては、今後も断固として差別を許さず、差別撲滅に向けた取り組みを進めていくとともに、このような件が起こらない社会を作る一助になるよう、力を尽くして参ります」
 

次ページなにかしら大きな問題につながる発端になりかねないだけに、改めて関係機関やサポーターと考え、意見を交わす機会にしたい。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事