下り坂に突入していくのか。そんな疑念もあったなかでの劇的な勝利は、チームを大きく勢いづかせることだろう。

　遠藤航が所属するリバプールは１月18日、プレミアリーグ第22節でブレントフォードに２－０で勝利した。スコアレスのまま迎えた後半アディショナルタイム、途中出場のダルウィン・ヌニェスが２得点。土壇場に３ポイントをもぎ取り、2025年になってリーグで初の白星をあげている。

　年明け以降、リバプールはリーグカップ準決勝第１レグでトッテナムに敗れ、リーグ戦では２試合連続ドローと、開幕からの好調にブレーキがかかりつつあった。ブレントフォード戦でも引き分けていたら、２位アーセナルに２ポイント差まで迫られる可能性があった。

　だが、劇的な勝利を収め、さらにその後の試合でアーセナルがアストン・ビラと引き分けたため、リバプールは逆に６ポイント差とリードを広げている。

　今節の結果は、リバプールの評価をさらに高めたようだ。2025年に入ってアーセナル、マンチェスター・シティと対戦してきたブレントフォードのトーマス・フランク監督は、アルネ・スロット監督のチームが一段上だと話した。

　英公共放送『BBC』によると、フランクは「リバプールは２チームより上のレベルだと思う。完成されている。彼らの仕事ぶりや戻り方が良い指標だ」と述べている。

「彼らはピッチのいたるところで非常に優れている。前線はあれだけの脅威だ。プレミアリーグと世界のベストチームだよ。彼らが有力な優勝候補だ」
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　また、アーセナルOBのポール・マーソンは、英衛星放送『Sky Sports』で、「リバプールはアディショナルタイムに２得点をあげ、アーセナルがああなったのだから、大きいよ」と話した。

「これでリバプールが優勝しなかったら、私はショックを受けるだろうね」

　また、元イングランド代表のガリー・ネビルも、「タイトルレースにおいて大きな日で、リバプールにさらに振れたかたちだ」と口にしている。

「アーセナルの観客には、本当に意気消沈した顔の人たちがいた」

　ここがプレミア優勝争いの分岐点となるのか。だが、まだ１月であることも確かだ。スロット体制１年目でリバプールが優勝を果たすのか、アーセナルが悲願の王座奪還を達成するのか。両軍の今後から目が離せない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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