【EURO2016】アンリ、トレゲゼetc. …栄光のOBがフランス代表にエール

2016年06月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ポグバは何でも自分でやろうとしない方が良い」(デサイー)

 今日6月10日(現地時間)、ルーマニアとのEURO2016の開幕戦を迎えるフランス代表。1984年以来の自国開催の大会で、2000年大会以来3度目の欧州制覇が期待される。
 
 ここでは、2000年大会を劇的に制した栄光のメンバーが語った、フランス代表分析、展望、そしてライバルについてのコメントを紹介しよう。
 
――◇――◇――
 
◇ティエリ・アンリ
「開催国というアドバンテージもあり、フランスが優勝する可能性は十分にあると思う。もっとも、それが重荷になることもあるわけで、決して簡単なことではないけどね。ただ、フランスは十分に準備ができているよ。
 
 過去2大会を制したスペイン、そして世界王者ドイツといったところが優勝候補だが、それに並んでフランスにも十分にチャンスはあると思う」(『TF1』より)
 
◇ダビド・トレゼゲ
「今回のフランスは、非常に高いクオリティーを誇るチームだ。それに、ディディエ・デシャン監督は、選手として1998年ワールドカップ、EURO2000で優勝経験があり、勝利の喜びを知っている。
 
 熾烈な戦いで勝利を掴むのに必要な要素が備わった集団だと言えるだろう。高い可能性を秘めている。
 
 他では、常に高いレベルを保っているドイツ、優れた選手と監督がいるスペイン、イタリアにも期待している。そして何といってもベルギー。多くの驚きを与えてくれる素晴らしいチームだ」(『TF1』より)
 
◇ビセンテ・リザラズ
「フランス・サッカー連盟が、目標を優勝ではなく準決勝進出に置いているのは、妥当なところだと思う。
 
 これは悲観的な見方ではなく、今回のチームはまだ若く、アントワーヌ・グリエーズマン、ポール・ポグバ、アンソニー・マルシアル、キングスレー・コマンといった選手たちがピークを迎えるのは、2018年ロシアW杯かEURO2020あたりだと思うからなんだ。ビッグイベントに勝つには、経験を積むことが必要だ。
 
 チーム力に関しては、多くのゴールを奪っている攻撃には期待できる。前述の選手以外にも、ディミトリ・パイエのような素晴らしい選手もいる。ブレーズ・マテュイディも私のお気に入りの選手だ。
 
 一方、守備にはやや不安がある。優勝するためには、どれだけこの部分が改善されているかが、鍵を握るだろう。
 
 現時点で優勝候補を挙げるなら、ドイツ、スペイン、ベルギー、そしてフランスだね。
 
 ドイツからは2年前ほどの強さは感じられないが、それでもトップレベルにあるのは間違いない。スペインは2年前のW杯で早期敗退を喫したが、その後の試合を見ると、彼らが"死んでいない"のは明らかだ。ベルギーは、フランスに似ていると思う。
 
 これらのチームのあいだで準決勝、決勝が行なわれたら最高だ。私は美しい試合を見たいからね」(『TF1』より)
 
◇マルセル・デサイー
「フランスは今、国内が混乱状況にあるが、それを鎮める意味でも、サッカーが大きな役割を果たす。我々には今こそ、サッカーが必要なんだ。
 
 今回のフランス代表では、グリエーズマン、オリビエ・ジルーの得点力が大きな武器になるだろう。個人的にはパイエ、マルシアルのプレーに期待している。
 
 ポグバについては時折、プレーが中途半端になる点が気になっている。攻めるのか、守るのか、どちらかに集中すべきだろう。全てにおいて高いポテンシャルを秘めた選手だが、何でもやろうとしない方が良いと思う。
 
 優勝するのは……、フランスにそのチャンスは十分にあるが、個人的にはイングランドが世界を驚かせるような気がする」(『BBC』より)
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