「まるでベルカンプ」“オランダの天才”を引き合いに出して渡邉晋監督が評したアタッカーは?【モンテディオ山形】

2024年11月23日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「彼は10番のポジションで輝く」

山形をJ1昇格プレーオフに導いた渡邉監督。写真:サッカーダイジェスト

 今季のモンテディオ山形でブレイクしたのが、FWの高橋潤哉だろう。前線のポジションを任され、J2リーグの35試合に出場してチームトップの11ゴール。昨季のリーグ戦では14試合・2ゴールだったのだから、飛躍を遂げたと言っていい。

 山形の渡邉晋監督は高橋の成長を以下のように捉えている。

「今は落ち着きがあり、良い判断、良い選択ができています。昨季のシーズン序盤は試合メンバー18人にも入れない状態が続きましたが、フィニッシュワークのところを練習する過程でボールロストが少なくなってきたあたりからどんどん自信をつけて、プレー中に顔が上がって、良い判断ができるという好循環が生まれました」

 そんな指揮官は、高橋の特徴を「彼は10番のポジション(トップ下)で、そこからゴール前に入っていくのが一番輝くだろうと考えています」と考えている。

「今季序盤戦は9番タイプの選手の負傷が相次いで、潤哉をそこで使うケースが多かった。それを経験したからこそ今は10番でやりやすさを感じているはずです。9番のポジションで苦しんだ経験が無駄ではなかったと彼がそう思ってくれれば嬉しいです」
 
 渡邉監督が高橋を10番タイプと考える理由は何なのか。

「昨年、仙台さんとの練習試合で、10番のポジションをやる選手がいなくて。それで潤哉ならできるだろうと期待して起用しました。実際、良いパフォーマンを見せてくれて、その後のトレーニングマッチではゴールを決めた。本人はやりたくないと思っているかもしれませんが、今年の水戸戦でピタッとボールを止めるシーンがあって、まるでベルカンプ(元オランダ代表)かと。それぐらい技術的にも伸びている」

 "山形のベルカンプ"がJ1昇格プレーオフでも決定的なゴールを決めるかもしれない。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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