2試合に出場した遠藤航が得た教訓。「リオに間違いなくつながる」

2016年06月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

強く印象に残ったのは、ブルガリア戦・82分の失点シーン。

写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 準決勝のブルガリア戦は74分から、決勝のボスニア・ヘルツェゴビナ戦は後半頭から途中出場した遠藤航は、2試合を振り返り、次のように語った。
 
「ブルガリア戦は空回りまではいかないけど、ああやってミスというか、自分のところでやられてしまった悔しさがあった。でも、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦でチャンスがあれば、ミスを恐れずに自分の良さを出すことだけを考えようと思っていました。ちょっと無駄なファウルもありましたが、球際に行く意識とか、しっかりボールを奪い切ったり、前につけることは、そんなに悪くなかったと思います」
 
 1試合目の「空回り」を修正し、2試合目は「そんなに悪くなかった」とパフォーマンスを上げた。いずれの試合も無失点には抑えられなかったが、「自分の良さ」はある程度、出せたという。
 
 ただし、「球際の部分で勝てないと失点につながる」とも付け加える。とりわけ、自分の「ミス」だと振り返ったブルガリア戦・82分の失点シーンが、強く印象に残ったようだ。
 
「あの場面では、ボランチの位置からあそこ(ペナルティエリア内)に帰れたのは、自分の良さだと思います。でも、普通だったらそのままコースに走って帰れたのかなって感じでしたけど、先に身体を当てられて、ちょっと足を出すのが遅れた。先に身体を当てられるのは予想していなかった」
 
 カウンターで絶好のパスを受けたチョチェフがボールをコントロールした瞬間、遠藤はスピードを上げて一気に身体を寄せた。しかし、ボールにアプローチする前に身体でブロックされ、直後にシュートを打たれた。遠藤は相手のブロックによって"死に体"にさせられ、なすすべなくゴールを奪われたのだ。
 
「ああいう球際の部分で勝てないと失点につながるし、ボスニア戦でもちょっとしたミスが失点につながった。こういう試合をやれたのは良い経験になったし、リオには間違いなくつながる。リオもこれくらいの相手は想定できる」
 
 普段のJリーグでは経験できないフィジカルの強さに屈辱を味わわされたものの、得たものも大きかったのだろう。一度、経験すれば、次は対応の仕方が変わる。本人の言葉通り、この経験は必ずリオの舞台でも生かされるはずだ。
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