【コパ・アメリカ】熟成のメキシコ、粘るウルグアイを終盤で突き放して白星発進!

2016年06月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

スアレス欠場のウルグアイはやはり決定力に難を抱えていた。

前半はハイレベルなサッカーを見せ、後半は巧みな試合運びで勝利を奪ったメキシコ。時折守備に穴が開く点を改善できれば、優勝も十分に可能なチームといえよう。写真は決勝点のマルケス。 (C) Getty Images

 6月5日(現地時間)、コパ・アメリカ・センテナリオはグループCの2試合が行なわれ、メキシコは3-1でウルグアイを下した。
 
 ウルグアイは、コパ・デル・レイ決勝で右大腿部を痛めたルイス・スアレスがやはりこの初戦を欠場。エディンソン・カバーニのワントップで、ここまで国際試合8連勝のメキシコに対峙した。
 
 試合は4分でいきなりメキシコがリードを奪う。左サイドのアンドレス・グアルダードが上げたクロスに、中央でエクトル・エレーラが飛び込むが、ボールは彼と競ったウルグアイのSBアルバロ・ペレイラに当たってゴールラインを割った。
 
 幸運なかたちで先制点を奪ったメキシコはその後、完全に試合を支配。選手がポジションを頻繁に入れ替えながら、長短織り交ぜたパスでウルグアイを翻弄してゴールに迫っていく。ここでは特に、グアルダード、ヘスス・コロナ、ハビエル・アキーノの3人のプレーが光った。
 
 逆に守備では、ここまで7試合連続無失点という堅守ぶりを発揮し、常にウルグアイに対して厳しいプレッシャーを仕掛け、少しも自由を与えない。組織としてまとまっている様は、このチームの熟成度の高さを窺わせた。
 
 一方、ウルグアイはメキシコに圧倒され、常に窮屈そう。前半の唯一のチャンスは29分、ニコラス・ロデイロのスルーパスにカバーニが抜け出し、GKとの1対1を迎えた場面(シュートはGKに当たる)だけだった。
 
 さらに、前半終了間際には中盤のマティアス・ベシーノが2度目の警告を受けて退場。まさに泣きっ面に蜂の状況で残りの45分を迎えることとなった。
 
 しかし、ハーフタイムに気合いを入れ直したのか、後半開始直後からウルグアイは攻勢に出る。CKで何度かチャンスを得るなど、ゴールに近づいていった。
 
 58分、CBのディエゴ・ゴディンが中盤でボールを奪うと、そのままドリブルで突き進み、彼からパスを受けたカバーニはダイレクトでフリーのディエゴ・ロランへ。決定的なチャンスだったが、ロランのシュートは枠を外れてしまった。スアレスだったら……。
 
 それでもゴールを追い求めたウルグアイの努力は74分に報われる。カルロス・サンチェスに対するグアルダードのファウルで得たFKから、ゴディンが相手DFに競り勝ってヘディングシュートを決め、同点としたのである。
 
 追い付いただけでなく、メキシコの攻撃の中心だったグアルダードが前述のファウルで退場となったことで、ウルグアイには勝利への希望も膨らんだ。
 
 一方、この退場劇に加え、すでにJ・コロナ、アキーノも交代で退いていたメキシコ。しかし、代わりに入ったイルビング・ロサーノ、ラウール・ヒメネスが躍動する。特に左サイドのロサーノは再三、中央に切れ込んでシュートを放つなど、勢いの良さを見せ付けた。
 
 そして終盤の85分、メキシコはCKからヒメネスが粘って折り返したボールを、キャプテンのラファエル・マルケスが角度のないところから強烈に叩いてゴールネットに突き刺し、勝ち越しに成功する。
 
 さらにアディショナルタイムには、ロサーノが持ち込んで中央にクロスを入れると、ヒメネスが右に流し、最後はフリーのエレーラが頭で難なく押し込んでダメを押した。
 
 両チーム合わせて8枚のイエローカード、2枚のレッドカードが掲げられた激しい戦いの末に、メキシコは連勝を9に伸ばし、一方のウルグアイは最下位で2節を迎えることを余儀なくされた。スアレスは次戦で復帰するようだが、巻き返しはなるか!?
 
◎コパ・アメリカ・センテナリオ
グループステージ(6/5)結果&順位
◇グループC
ジャマイカ 0-ベネズエラ
得点:ホセ・マルティネス(16分)
メキシコ 3-ウルグアイ
得点:メ=オウンゴール(4分)、マルケス(85分)、エレーラ(90+2分) ウ=ゴディン(74分)
順位:1位メキシコ(勝点3)、2位ベネズエラ(勝点3)、3位ジャマイカ(勝点0)、4位ウルグアイ(勝点0)

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