名波監督、松井が絶賛!磐田のJリーグ初ギリシャ人DFが、いよいよベールを脱ぐ

2016年06月04日 サッカーダイジェスト編集部

「個の能力の高さは間違いない。とくにアプローチが速いし、深い」と名波浩監督も期待を寄せる。

5月に加入したギリシャ人DFは、Jリーグの印象を聞かれ「質の高い選手が多く、欧州のサッカーに似ている」と応えた。(C)JUBILO IWATA

 5月半ばに磐田に加入したJリーグ初のギリシャ人選手、DFパパドプーロスが、6月5日のナビスコカップ・名古屋戦でデビューする見込みだ。
 
 今年2月に中国1部の上海申花を退団し、母国の古巣・オリンピアコスで調整していたが、来日時はコンディションがかなり落ちていた。

 だが、「ジュビロは全員がハードワークするチームなので、練習で自分もしっかりハードワークをして1日でも早く試合に出たい」という合流初日の本人の言葉どおり、意欲的にトレーニングに取り組み、徐々にコンディションがアップ。まだ100%ではないが、「質の高い選手が多く、欧州のサッカーに似ている」と評する日本のトップリーグのピッチに立つ準備は整っている。
 
 チャンピオンズリーグの常連でもある名門オリンピアコスでは、2011年からの4連覇を含む5回の国内リーグ優勝に貢献。2010年の南アフリカ・ワールドカップや2012年のEUROなど、ギリシャ代表として37のキャップ数を持ち、実績は十分だ。
 
 約2週間の練習をともにしてみて、松井大輔は「経験豊富な選手だし、1対1や球際の強さは、ヨーロッパのDFだなという感じがする。ジュビロはまだ球際で負けることが多いので、彼のプレーが刺激になると思う」と語る。「個の能力の高さは間違いない。とくにアプローチが速いし、深い」と名波浩監督も期待を寄せている。
 
「チームの守備を、より良いものにしたい」と意気込むパパドプーロスが、その思いを実現するには、最終ラインを高く上げる守備戦術に馴染めるか、対人や球際の強さなどの強みを組織のなかで、いかに発揮するかが鍵を握るだろう。特に「後で(人が)余ることなく、前から相手をつかまえにいく」(名波監督)磐田のやり方にフィットできるかがポイントのひとつになりそうだ。
 
 パパドプーロスも、チーム戦術の体現に意欲的だ。
「試合感覚をつかむのに、2、3試合必要かもしれない。でも、サッカーのビッグチームは、ラインを上げてバランスをとりながら全体をコンパクトに保つ。オリンピアコスも同じだった。問題はない。試合では全力を尽くすし、ポジションもどこでもやる」
 
 理想とするDFは元イタリア代表のカンナバーロ。ギリシャにいる頃から日本食の大ファン。性格は、本人曰く「普段は大人しいけど、内面はけっこう熱いタイプ」。強面だが「話してみると気さくで素直」(松井)で「とにかく真面目」(名波監督)な好漢が、その実力を発揮すれば、リーグワースト5位(14節終了時点)の失点数が減るだけではなく、チームにもうひとつの軸ができ、上位への推進力が生まれるだろう。
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