厳しい敗戦を突きつけられる
新潟に敗れてうなだれる選手たち。第2戦へ奮い立ちたい。写真:鈴木颯太朗
[ルヴァン杯・準決勝第1戦]新潟 4-1 川崎/10月9日/デンカビッグスワンスタジアム
川崎としてはまたも重くのしかかる敗戦となってしまった。
アウェーでのルヴァンカップの準決勝第1戦に臨んだ川崎は、新潟に1-4で完敗。ホームでの第2戦(10月13日)を控えるなか、決勝進出へ厳しい結果を突きつけられた。
鬼木達監督の下での8年目、初の就任であった2017年に悲願のリーグ制覇を果たしてから、タイトルへの想いを常に強く発し続けてきたチームであった。現にいくつもの歓喜を手にし、リーグで苦戦した昨季も最後には意地の天皇杯制覇を成し遂げていた。
ただ、今回の新潟戦からはそのエネルギーを感じることができなかった。ここ数試合では新布陣4-4-2を採用し、4日前にはリーグ戦で町田を4-1で破ったばかりだった。しかし新潟戦は数人の選手の入れ替えをしたものの、ミスを連発し、枠内シュートはセットプレーから71分に瀬川祐輔がゴールを決めた1本にとどまる不甲斐ない出来。なぜこのような内容になってしまったのか、率直に鬼木監督に尋ねれば、新潟の"熱"に劣ってしまったことが、ひとつの背景にあったようだ。
「そうですね...熱量としては自分自身もそうですし、チーム全体からも、非常にこのタイトなスケジュールでしたが、感じられる状態でした。昨日(の練習など)もそういう雰囲気がありました。ただ、実際に相手の気持ちだとか攻撃でも守備でもいろんなところで上回られたと思っています。また結果的にそういうところから自分たちが隙だったり油断だったり、アラートさがどんどん削られていったと感じます。本当に相手のほうがそういう意味で気持ちが強かったと思います」
【動画】新潟×川崎ハイライト
川崎としてはまたも重くのしかかる敗戦となってしまった。
アウェーでのルヴァンカップの準決勝第1戦に臨んだ川崎は、新潟に1-4で完敗。ホームでの第2戦(10月13日)を控えるなか、決勝進出へ厳しい結果を突きつけられた。
鬼木達監督の下での8年目、初の就任であった2017年に悲願のリーグ制覇を果たしてから、タイトルへの想いを常に強く発し続けてきたチームであった。現にいくつもの歓喜を手にし、リーグで苦戦した昨季も最後には意地の天皇杯制覇を成し遂げていた。
ただ、今回の新潟戦からはそのエネルギーを感じることができなかった。ここ数試合では新布陣4-4-2を採用し、4日前にはリーグ戦で町田を4-1で破ったばかりだった。しかし新潟戦は数人の選手の入れ替えをしたものの、ミスを連発し、枠内シュートはセットプレーから71分に瀬川祐輔がゴールを決めた1本にとどまる不甲斐ない出来。なぜこのような内容になってしまったのか、率直に鬼木監督に尋ねれば、新潟の"熱"に劣ってしまったことが、ひとつの背景にあったようだ。
「そうですね...熱量としては自分自身もそうですし、チーム全体からも、非常にこのタイトなスケジュールでしたが、感じられる状態でした。昨日(の練習など)もそういう雰囲気がありました。ただ、実際に相手の気持ちだとか攻撃でも守備でもいろんなところで上回られたと思っています。また結果的にそういうところから自分たちが隙だったり油断だったり、アラートさがどんどん削られていったと感じます。本当に相手のほうがそういう意味で気持ちが強かったと思います」
【動画】新潟×川崎ハイライト
新潟はリーグ4連敗中で、川崎は9月27日の32節のホームゲームで5-1で快勝していた。ただ、新潟はルヴァンカップでの初の決勝へ、悲願のJ1でのタイトル獲得へ、このゲームは気持ちのこもった戦いを見せていた。
CB佐々木旭も相手の前からのプレスにハマってしまったことを反省する。
「前回から相手がやり方を変えてきて、少し慌ててしまったのと、守備が上手く機能しなかったので、そこは次に活かしたいです。相手のサイドハーフが自分のところまでプレスに出てきていたので、ああなった時にどうするかをもっと中で解決できれば良かったですが、解決策を自分たちで出せなかった。そこはまだまだだなと感じます。全体的に距離感も遠かったかなと。ただ、4失点したことをまず反省して、自分が出ている以上、そこはやらなくちゃいけないですし、まだまだだなという感じです」
さらに厳しい言葉を口にしたのはキャプテンの脇坂泰斗である。チームに喝を入れたいとの気持ちもあったのだろう。
「相手はリーグ戦で連敗していて、大会が変わるところで切り替えるキッカケだったと思います。前向きな姿勢を感じました。それに対して僕らは受けてしまったというか、ただ(リーグ戦で)連勝しただけなのに、自分たちの力をわきまえてやらないと今日のような結果になってしまう。
守備のところでも最終ラインのところで入れ替わるなと言われていたのに入れ替わられたりとか、そういう声掛けと言いますか、そういう練習をしてきているにも関わらずサポートを待てないとか、そういう細かいところに出ているのかなと」
脇坂自身は試合終盤、声を張り上げながら前からのプレスを先導した。こうした背中で引っ張る姿は、第2戦へつながるはずだ。
「点差もあって、気持ちよく回されたくなかったので。やり方どうこうより、今日はゴールを奪う、守る、ボールを自信を持って動かす、動かせない、そういうサッカーのベースのところで劣っていたので、それを次につなげるためには、少しでも相手の自由を奪うような姿勢は見せたかったですし、ここで切れていないんだというところは、チームで切れている選手はいないですが、改めて明日から準備していかないといけないので、そこの先頭に立ってやっていきたいです」
その点では4日後の10月13日の第2戦でのリベンジへ選手たちは顔を上げている。
「まだ負けたわけではない。(終盤に返した)この1点はすごくデカいものだとポジティブに捉えて。今回、相手が4点取って勝っているわけですが、リーグ戦では僕らが大量得点しているので、全然不可能なことではないですし、終わってすぐ誰も下を向いてなかったですし、すぐ切り替えて良い準備をしたいです」(三浦颯太)
「まだ終わってないですし、チャンスは全然あると思っているので、自信や声や戦うところは今日は足りてなかったと思うので、次はホームですし、しっかり。怪我人も決勝に行けば間に合う選手もいますし、そういった選手のためにも、なんとしてでも逆転しなくてはいけないと思います」(佐々木)
3点差をひっくり返すのはなかなか難しいミッションだが、川崎の選手たちは成し遂げることができるか。
今季はクラブを支えてきた数人がチームを去り、世代交代を進めているなか、経験値の浅いチームは、波の激しい戦いを繰り返している。ACLエリートへの参戦など厳しい日程の影響もあるのだろう。しかし、戦う姿勢が足りず、相手の勢いに飲まれる姿はまさにデジャブだ。それでも学びを第2戦へつなげられるか。"鬼木フロンターレ"の、そしてクラブとしての意地を見たい。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
【記事】「また観たいかっていうと観たくない」小野伸二、"ファンタジスタが消えた"現代サッカーに本音。中村俊輔の「生きにくくなった」に同調
CB佐々木旭も相手の前からのプレスにハマってしまったことを反省する。
「前回から相手がやり方を変えてきて、少し慌ててしまったのと、守備が上手く機能しなかったので、そこは次に活かしたいです。相手のサイドハーフが自分のところまでプレスに出てきていたので、ああなった時にどうするかをもっと中で解決できれば良かったですが、解決策を自分たちで出せなかった。そこはまだまだだなと感じます。全体的に距離感も遠かったかなと。ただ、4失点したことをまず反省して、自分が出ている以上、そこはやらなくちゃいけないですし、まだまだだなという感じです」
さらに厳しい言葉を口にしたのはキャプテンの脇坂泰斗である。チームに喝を入れたいとの気持ちもあったのだろう。
「相手はリーグ戦で連敗していて、大会が変わるところで切り替えるキッカケだったと思います。前向きな姿勢を感じました。それに対して僕らは受けてしまったというか、ただ(リーグ戦で)連勝しただけなのに、自分たちの力をわきまえてやらないと今日のような結果になってしまう。
守備のところでも最終ラインのところで入れ替わるなと言われていたのに入れ替わられたりとか、そういう声掛けと言いますか、そういう練習をしてきているにも関わらずサポートを待てないとか、そういう細かいところに出ているのかなと」
脇坂自身は試合終盤、声を張り上げながら前からのプレスを先導した。こうした背中で引っ張る姿は、第2戦へつながるはずだ。
「点差もあって、気持ちよく回されたくなかったので。やり方どうこうより、今日はゴールを奪う、守る、ボールを自信を持って動かす、動かせない、そういうサッカーのベースのところで劣っていたので、それを次につなげるためには、少しでも相手の自由を奪うような姿勢は見せたかったですし、ここで切れていないんだというところは、チームで切れている選手はいないですが、改めて明日から準備していかないといけないので、そこの先頭に立ってやっていきたいです」
その点では4日後の10月13日の第2戦でのリベンジへ選手たちは顔を上げている。
「まだ負けたわけではない。(終盤に返した)この1点はすごくデカいものだとポジティブに捉えて。今回、相手が4点取って勝っているわけですが、リーグ戦では僕らが大量得点しているので、全然不可能なことではないですし、終わってすぐ誰も下を向いてなかったですし、すぐ切り替えて良い準備をしたいです」(三浦颯太)
「まだ終わってないですし、チャンスは全然あると思っているので、自信や声や戦うところは今日は足りてなかったと思うので、次はホームですし、しっかり。怪我人も決勝に行けば間に合う選手もいますし、そういった選手のためにも、なんとしてでも逆転しなくてはいけないと思います」(佐々木)
3点差をひっくり返すのはなかなか難しいミッションだが、川崎の選手たちは成し遂げることができるか。
今季はクラブを支えてきた数人がチームを去り、世代交代を進めているなか、経験値の浅いチームは、波の激しい戦いを繰り返している。ACLエリートへの参戦など厳しい日程の影響もあるのだろう。しかし、戦う姿勢が足りず、相手の勢いに飲まれる姿はまさにデジャブだ。それでも学びを第2戦へつなげられるか。"鬼木フロンターレ"の、そしてクラブとしての意地を見たい。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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