「ほんとにホッとした」「HTは相当厳しい感じで…」“立役者”の三笘薫が劇的逆転勝利後に明かした本音。「分かり合える」と称えた同僚は?【現地発】

2024年10月08日 松澤浩三

「10位、11位と6位だと全然違う」

トッテナム戦で2ゴールに絡んだ三笘。(C)TOSHI TAKEYA(SOCCER DIGEST)

 三笘薫が6日に行われたプレミアリーグ第7節のトッテナム戦で躍動。2得点に絡む活躍で、チームに逆転勝利をもたらした。

 試合後に囲み取材に応じた三笘は、「ほんとにホッとした」と本音を吐露。5試合ぶりの勝利は特大の意味を持つと認識していた。

 シーズン序盤とはいえ、開幕2連勝を飾って以来、3分1敗。先月は勝ち星がなく流れが悪くなっていただけに、インターナショナルウィークでスカッドのほとんどがチームを離れる前に白星を拾って、流れを引き戻したかったのである。

 そんな中での劇的勝利に、三笘は「10位、11位と6位だと全然違うと思うんで、メンタル的に大きいですね」と白い歯を見せた。

 前半の45分だけを見れば、前節のチェルシー戦同様に大敗を喫してもおかしくない内容だった。高い位置からボール奪取を狙うスパーズ(トッテナムの愛称)の戦術にブライトンイレブンはまるで対応できず、一方的に攻め立てられ続けた。

 試合を見ていたシーガルズの(ブライトンの愛称)サポーターを含めるほとんどの人間は、この時点では、ブライトンの負けを想定していたに違いない。それほどのワンサイドゲームだった。
 
 そんな苦しい展開のなかで唯一輝きを放っていたのが、開幕から7戦連続先発出場して定位置の左サイドから好機を演出し続けた背番号22だった。

 自身のコンディションについて「う~ん、そこまで良くはなかったですけど...」と話したが、プレーのキレと総合的なパフォーマンスから判断すると、イングランド南部にやってきた1年目のシーズン中盤レベルだったかもしれない。

 1点を追う32分には、右サイドのカルロス・バレバからのサイドチェンジを胸でトラップ、ワンタッチした直後に右足アウトサイドで絶妙のクロスをエリア中央に入れる。しかし走りこんだダニー・ウェルベックの滑り込みながらのシュートはわずかにポスト右に外れた。

 その後も左サイドから好機を生み出したが決定機は訪れない。45分間にわたり苦戦を強いられたチームのムードは暗く、試合後の三笘は「もうハーフタイムはもう相当厳しい感じでした」とロッカールームの状況を明かした。 
 
 ファビアン・ヒュルツェラー監督も前半のチームパフォーマンスについて、「前半はボールに対するインテンシティを欠いていて、デュエルでも劣っていた。我々は自信を取り戻さなくてはならなかった」と振り返っている。
 

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