【リオ五輪代表】ポルトガル相手に輝いた左SB! 三丸拡が感じた世界と戦うための課題とは?

2016年05月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

怪我人続出のDF陣のなかで見どころのあるプレーを披露。

再三アグレッシブな攻撃参加を見せた三丸は、今後の課題を「相手との間合い」「身体の使い方」といった守備面に見出した。(C) Getty Images

 これが世界との差なのか――。
 
 トゥーロン国際大会に臨んでいる日本は、ポルトガルとの第2戦も0対1で敗れた。決定機では上回ったものの、とりわけ後半は相手が意図的にペースを抑えたとの見方も成立する。勝負強さや試合運びの上手さを印象づけたのは、U-20世代で編成されたポルトガルだった。
 
 ポジティブな要素を探しにくい一戦で、見どころのあるプレーを披露したのが三丸拡だ。サガン鳥栖所属の22歳は、亀川諒史の離脱を受けて左サイドバックを担った。
 
 風上に立った後半は、積極的に前線へ飛び出していった。後半11分、タテへの仕掛けから際どいクロスを供給した。同14分のクロスは、南野拓実のヘッドにつながった。同23分に野津田岳人が放ったシュートも、三丸のクロスをきっかけとしている。
 
「相手の守備のギャップを使って、攻め上がっていける部分はありました。後半はシンプルにクロスを上げていって、回数はそれなりにありましたけど、質の部分はまだまだです」
 
 そう言って三丸は、ディフェンスへ話題を移した。相手選手に蹴られた左眼をアイシングしながら、言葉をつないでいく。
 
「相手のドリブルのリズムに、ついていけないところがありました。マッチアップする相手との間合いとか身体の使い方は、もっと考えなきゃいけないと思いました」
 
 頭の中を占めているのは、敵陣ではなく自陣でのプレーなのだ。攻撃ではなく守備、である。
 
「ディフェンスでもっと相手にいけていれば、と思うんです。そこでボールを奪うことができれば、もっともっといい攻撃ができた。いい守備がいい攻撃につながるので、その部分はこれから上げていかないといけないです」
 
 今大会に限らず、最終ラインには怪我人が続出している。三丸と同じレフティの左サイドバックでは、山中亮輔が実績で先行する。
 
 それでも、二人の距離は少しずつ縮んできた。ライバル不在のトゥーロン国際で鮮明なる回答を示せば、これまでの序列を変えられるかもしれない。2連敗で予選リーグ突破は苦しくなったものの、残り2試合を戦うチームに新たな興味が生まれた。
 
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