フランクフルト、相手の堅守に苦しむも1点を奪って残留決定!

2016年05月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

長谷部はCB2人とともに守備を担い、後方からチームを支えた。

守備では安定したプレーを続けた長谷部。長く厳しいシーズンの最後を、笑顔で迎えることができた。 (C) Getty Images

 5月23日(現地時間)、ブンデスリーガの昇降格プレーオフ第2戦目が行なわれ、フランクフルト(1部リーグ16位)はアウェーでニュルンベルク(2部リーグ3位)を1-0で破り、2戦合計2-1で1部リーグ残留を決めた。
 
 19日に行なわれた第1戦目は1-1。ゆえにフランクフルトは、勝利か、2-2以上の引き分けが必要だった。
 
 試合は、開始から間もなくボールは両チーム間を激しく行き来したが、徐々にフランクフルトが攻勢に立つ。対するニュルンベルクは、守備のブロックを形成して、これに応戦した。
 
 1点が欲しいフランクフルトは、4-1-4-1のフォーメーションで、両SBもほぼ上がりっぱなし。2人のCBともに最後尾に残ったボランチの長谷部は、守備で奮闘するとともに、後方から味方にボールを供給し続ける。
 
 しかし、人数はかけながらも、連動した動きが少なく、強引なプレーばかりが目立つフランクフルトは、相手の守備を崩せず、確率の低い縦パスや遠目から無理なロングシュートを放つのみ。逆に相手のカウンターで冷や汗をかくことも何度かあった。
 
 長谷部も攻撃面では、前にパスの出しどころがないため、下がってきた味方に横パスを出すことが多く、チャンスを生み出すことはできない。
 
 前半のフランクフルトの得点機は、アディショナルタイムにセフェロビッチのシュートをGKシェーファーが前にこぼしたところを、ガチノビッチが詰めた(シュートは枠外)場面ぐらいだった。
 
 前半途中には、早くもプレーに焦りが感じられ、苛立ちからラフプレーで警告を受ける選手も出るなど、良くない流れで45分間を終えたフランクフルト。後半もまた、ニュルンベルクの守備ブロックの前で苦戦する時間が続いた。
 
 後半も10分を過ぎ、いよいよ状況を打開するために何かしらの動きが必要になってきた頃、フランクフルトはFWマイアーを投入する。
 
 それから8分後の66分、右サイドからガチノビッチがドリブルで進行し、中央へクロスを入れると、セフェロビッチがDFの前で足を出して、これを詰める。ついにフランクフルトは、欲しかった1点を手に入れた。
 
 これで形成は逆転。今度はゴールが必要なニュルンベルクが攻勢に転じ、フランクフルトは全選手が自陣に戻り、ゴールに鍵をかける。一瞬のうちに極端なほど、ゲームの様相は変貌した。
 
 トドメのゴールを狙うより、1点を守り切ることを選んだフランクフルトと、なりふり構わず攻めるニュルンベルクによる攻防は激しくなる一方で、ともに多くの選手が倒れ、ピッチ上、ベンチで選手、スタッフがエキサイトした。
 
 そして、逃げ切るためには執拗なほどの時間稼ぎも辞さなかったフランクフルトは、4分のアディショナルタイムも守り切り、辛うじて残留を決めた。
 
 これで、ブンデスリーガからはハノーファー(最下位)、シュツットガルト(17位)が降格し、2部リーグからはフライブルク(優勝)、ライプツィヒ(2位)が昇格することとなった。
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