ハリル監督の予定を変更させた? 小林祐希、小川大貴らが代表入りへインパクト十分のプレー

2016年05月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

ゲームメーカーとして絶大な存在感を放った小林、驚異の快足を見せつけた小川大。

先制ゴールの起点となった後は、自ら3戦連発となるゴールを決めた。小林がチームを勝利に導く活躍を見せた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 ハリルホジッチ監督の目の前で大きなアピールだ――。
 
 日本代表監督が視察した磐田対甲府は、3-1でホームの磐田が快勝。名波浩監督が「試合ごとに成長している」という小林祐希が、自らの3戦連発弾を含む、2ゴールを演出、右サイドバックの小川大貴は快足を活かした2アシスト、さらにベテランの太田吉彰も1得点・1アシストの活躍を見せた。
 
 1点目は27分、右サイドでの細かいパス交換から小林がボールキープでタメを作り、オーバーラップした小川大へ絶妙なスルーパス。小川大の折り返しに太田吉彰が左足で合わせて待望の先制点が生まれた。
 
 5バックで守備を固めてくる甲府を相手に、カウンターへのリスクに対応しながら、いかに焦れずにブロックを崩せるかがポイントだった。序盤は人数をかけた守備の前にやや攻めあぐんだものの、先制点のシーンでは、小林が足もとにしっかりボールを収め、相手の陣形を観察するように周囲を見渡しながら冷静に相手の急所をえぐると、小川大のスピード溢れる攻撃参加が効果的に決まった。
 
 先制点を奪うと、磐田の攻撃にリズムが生まれ、小林の存在感もさらに増していく。長短織り交ぜたパスで攻撃に絶妙な緩急をつけ、甲府のブロックに確実にギャップを生み出した。
 
 そして36分に魅せたのは小川大だ。右サイドからドリブル突破で松橋との1対1を制して抜け出し、ファーサイドで待っていた小林に丁寧なラストパス。小林が左足で2点目を叩き込んだ。
 
 小川大が競り勝った松橋は、リーグでも屈指の快足プレーヤー。その選手を完全にスピードで抜き去ってのアシストだけに、インパクト十分のプレーだった。またゴールを決めた小林は3戦連発。ゲームメイクだけでなく、フィニッシャーとしての存在感も見せつけた。
 
 試合は後半に入り、甲府のペースとなったものの、2-1で迎えた83分には松浦の追加点で勝負あり。この3点目のゴールでも、一連の流れを作り出していたのは背番号4だった。
 

次ページ出発の予定時間になり、席を立つものの会場を後にできず……。

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