場内騒然、ふたりの退場者を出した神戸が川崎に完敗。吉田孝行監督は抗議「トゥーレルは普通にパスしただけ」

2024年08月07日 本田健介(サッカーダイジェスト)

神戸にとっては痛いに敗戦に

後半に退場となったトゥーレル。場内は騒然となった。写真:鈴木颯太朗

[J1第25節]川崎 3-0 神戸/8月7日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

 中断明けの一戦として川崎と神戸が等々力で対戦し、3-0で川崎が勝利した。

 川崎が今季初の連勝を飾ったゲーム、一方でリーグ連覇へ首位の町田と勝点7差の神戸は痛い敗戦を喫した。

 神戸にとっては苦しい試合となった。川崎の左サイド、SB三浦颯太、サイドハーフのマルシーニョをケアするためか、右SBに菊池流帆、右サイドハーフに飯野七聖を置く4-4-2でスタートした神戸だったが、すでにイエローカードを受けていた飯野が前半終了間際に相手ペナルティエリア付近に走り込んだ際に倒されたように見えたプレーを、シミュレーションとジャッジされ、笠原寛貴主審から2枚目の警告を提示されて退場。

 そして0-1のビハインドで迎えた63分にはCBマテウス・トゥーレルが副審に向けてボールを蹴ったと判断されたか、レッドカードを提示され、場内は騒然。9人での戦いを余儀なくされた神戸は最後までゴールを奪うことができずに0ー3で敗れた。

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 試合後にはセンターサークル付近で吉田孝行監督、武藤嘉紀が審判団に抗議をする場面も。

 吉田孝行監督は会見で、審判団に伝えた内容を口にした。

「もちろん納得はしていないですが、異議ではなくトゥーレルは普通にパスしただけで、人に向かって強く蹴ったら僕も退場だと思いますが、本人もそういう意図で蹴っていないということも言っていたので、それをちゃんと伝えただけです。

 本人もそう言っているし、僕も映像を見たし、普通にインサイドでパスをしたのを審判の股を抜いて、確かに悪意があっても、そんなに強く蹴ったら退場だと思いますが、普通にパスをしていただけなので、せいぜい悪意があってもイエローかなと。あの強度のパスだったら。そこがなぜ退場になったか分からないですが、でも本人は自分が外国人だからそういう風に思われるのかという風に思っているし、そういうつもりもまったくない。そこは理解してあげてくださいと審判に伝えました。

 もちろんトゥーレルの退場もそうですが、ナナ(飯野)の退場のところも、あの(荒れた)ピッチで普通にダッシュで走って、転んでいる選手もたくさんいるなかで、ピッチ状況がすごい剥がれ、コンタクトがなくても倒れるところもあるし、それも含めてシミュレーションをしよとは思っていないです」

 指揮官は言葉通り納得できない様子であったが、首位の町田を追うためにも、切り替えの重要性も強調した。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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