横浜の新助っ人ジャン・クルードへの期待感。プレミアクラブ相手に上々の出来。課題の守備面でも力になりそうだ【コラム】

2024年08月05日 石川聡

先制点の起点となる縦パスも

ニューカッスル戦ではCBでプレーしたクルード。指揮官も「これからが楽しみな選手」と満足げだ。(C)SOCCER DIGEST

 横浜F・マリノスは8月3日夜、国立競技場で行なわれたJリーグワールドチャレンジ2024でニューカッスル・ユナイテッド(イングランド)と対戦。昨シーズンのプレミアリーグで7位となったチームを、エウベル、天野純の得点で2-0と破った。

 この試合から4日後、7日にはホームの日産スタジアムに北海道コンサドーレ札幌を迎えてリーグ戦が再開する。横浜は現在、24試合を終えて9勝5分10敗の11位。首位のFC町田ゼルビアとは勝点17の開きがある。

 ハリー・キューウェル監督からバトンを受け継いだジョン・ハッチンソン暫定監督のもと、7月に鹿島アントラーズ、町田と上位陣を連破した勢いを持続し、巻き返しへ波に乗りたいところだろう。

 そのためのピースとして、7月には20歳のトーゴ代表ジャン・クルードをゾリャ・ルハンスク(ウクライナ)から迎えている。186センチ・73キロで、同代表ではすでに2026年ワールドカップ予選にも出場。6月の2試合でも先発で起用されるなど、06年ドイツ大会以来のW杯出場を目ざすトーゴでも期待の大きさが見て取れる。

 Jリーグの登録はMFだが、ニューカッスル戦ではエドゥアルドと組んでセンターバックで起用された。序盤こそボールに触れる場面は少なかったが、次第にプレーに関与する機会も増えてきた。

 34分には先制点のきっかけを作る。中盤から西村拓真に出した縦パスが右サイドの榊原彗悟につながり、そのクロスにエウベルが合わせた。
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 前半のみの出場だったが「中盤から速い攻撃にすごく特長がある」(GK飯倉大樹)相手にも落ち着いて対処し、アレクサンダー・イサクなど「ワールドクラスのフォワードを相手に良い戦いを見せてくれた。これからが楽しみな選手」とハッチンソン監督も満足のパフォーマンスだった。

 横浜はここまでリーグ戦24試合で37失点。2位となった昨シーズンが34試合で40失点だったことを考えれば、現状が明らかになるだろう。ハッチンソン監督が期待するのは、クルード加入によるポジション争い。定位置を巡ってしのぎを削るライバルに「まずいぞという気持ちが出れば」(同監督)、おのずと守備陣も引き締まりそうだ。「センターバックでもミッドフィルダーでもタレント性が高い」と指揮官も認めるだけに、選手の組み合わせも幅が広がる。

 リーグ戦だけでなく、8月21日には天皇杯・ラウンド16のV・ファーレン長崎戦を控え、9月には札幌とのルヴァンカップ準々決勝、アジア・チャンピオンズリーグエリートも待ち受ける。戦力の充実が不可欠なのは言うまでもない。

取材・文●石川 聡

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